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春と秋と霊と本

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春と秋と霊と本

1 - 春と秋と霊と本

2022年08月04日

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春華

ど、どうも、春華(はるか)です。

秋那

どうも、秋那(あきな)です。

春華

い、今は私達、とても…幸せです。

秋那

でも前は…さあ、

春華

本のページを

秋那

開いてみませんか?

ザワザワ、ザワザワ、

春華

お、おはよう…

「それでさ〜w」

春華

あ、えっと…

「え?まじ?w」

春華

………

春華

………席つこ。

いつだって私は、透明だった。

いや、透明と言うよりは…

無視だった

春華

………

秋那

…!

秋那

おはよ!

春華

⁉︎あ、お、おは…

秋那

落ち着いてw

春華

…お、おはよう。

秋那

おはよう。

彼女はクラスからいなくなっている子。

私は彼女の後ろの席。

私はそれを見るのが辛かった。

だから、明るく話しかけていた。

秋那

春華ちゃん!宿題写させて!

春華

ま、また?

秋那

お願い!

春華

いいよ。

秋那

ありがとう!やっぱり優しいね!

春華

そんなことない。

秋那

………

彼女は笑わない。

笑わせたいのに…

春華

………

春華

あ、あった。

秋那

これ?

春華

うん。

春華

じ、じゃあ、改めて、話すね。

秋那

よろしく。

この本は、私達の呪いについて書いてある本。

図書室で、1番見たことのある本だ。

春華

この呪いは、罰点症って言うらしいです。

秋那

罰点症?

秋那

なにそれ、奇病?

春華

まぁ、奇病。

秋那

どんな奇病なの?

春華

症状としては…

春華

「ネガティブ思考ばかりが働いてしまい、自○しやすくなる」

春華

「目にバツ印がつき、どちらかの目が灰色になり、目が悪くなる」

春華

…らしいです。

秋那

なるほど…治療法は?

春華

か、書いて、ないです。

秋那

そっか〜…ま、分かったらその時にね。

春華

う、うん。

秋那

じゃ、また明日!

春華

ま、また明日。

彼女は図書室を出て行った。

春華

………

春華

文の続きには…

春華

「_______の霊にしかかからない奇病」

春華

「治療法:本の登場人物になり、人気になる」

春華

と書いてある。

春華

…もしかして、

春華

秋那も_______の霊?

秋那

ただいまー!

秋那

…ついた先も図書館。

私は春秋図書館の霊

皆から見えていない存在

ザワザワ

もちろん、客からも、館員からもだ。

秋那

…なに読もうかな…

秋那

小さい頃は寂しかったけど、

秋那

今はもう慣れたし、

秋那

本も読み切っちゃったしなぁ…

秋那

…春華は言わなかった。

秋那

この奇病の、治療法を。

私は霊という存在を隠していた。

存在がなくなるのが、怖かったから。

だから、奇病のことも隠していた。

明るく話しかけていた。

秋那

あの本、こっちにもあるしw

秋那

…文の続きには…

秋那

「図書館の霊にしかかからない奇病。」

秋那

「治療法:本の登場人物になり、人気になる。」

秋那

…どうせだし、出してあげよ!

秋那

私の書いている、本に。

私は治療をするため、本を書いている。

しかし、全部ボツ。

秋那

文章力ないからなぁ…そうだ‼︎

秋那

おはよ!

春華

お、おはよ…

秋那

あのさ、聞きたいことがあるんだけど、いい?

春華

え?な、なに?

秋那

…春華って、図書館の霊?

春華

⁉︎な、なんでそんな、話になるの?

春華

図書館の霊なんて、いるわけないのに…

秋那

いるよ。

春華

な、なんでそんなことが…

秋那

私が、春秋図書館の霊だから。

春華

⁉︎

春華

…そうだね。

春華

あの本の続きにも書いてた。

春華

「図書館の霊にしかかからない奇病。」

春華

秋那ちゃんも、なんだね。

秋那

うん。

春華

…じゃあなんで?

秋那

え?

春華

なんで秋那ちゃんは無視されないの⁉︎

春華

私は学校ではずっといないふりされて!

春華

なんで秋那ちゃんは違うの⁉︎

春華

ねえ、なんで?

秋那

初めて彼女の笑みを見た。

だけど、本当の笑顔じゃない。

悲しそうな、辛そうな笑み。

秋那

…それはね。

春華

っ⁉︎………

秋那

春華ちゃんが、学校の図書室の霊だからだよ。

春華

…え?

秋那

図書館の霊ってね、その敷地から出ると、存在できるんだって。

秋那

私は春秋図書館の霊だから、学校では存在がある。

秋那

春華は学校の図書室の霊でしょ?

春華

…うん。

秋那

だから、学校の敷地内では存在がないってこと。

春華

…じゃあ、

春華

学校から出れば、存在できるってこと?

秋那

そゆこと!

春華

…そう言うことだったんだ。

秋那

あの本、ウチの図書館にもあるからさw

春華

な、なんか、秋那ちゃんは本読まないイメージだった。

秋那

まあ、そうなるよねw

秋那

明るくいた方が、笑ってくれるかなって。

春華

笑ってくれる?誰に?

秋那

それは…言わないけどさ。

春華

そっか…

春華

…思ったんだけどさ…

秋那

どした?

春華

い、今の秋那ちゃんでは、笑ってくれないと思う。

秋那

へ?…なんで?

春華

だって、笑ってないんだもん。

秋那

…はい?

私は秋那ちゃんの目をみる。

春華

………

秋那

な、なんで?

秋那

笑ってるじゃん。

春華

笑ってないよ、口角を上げてるだけ。

秋那

…え?

春華

わからないってことは、

春華

感情を無くしてるのかな?

秋那

無くしてるわけ…!

春華

無くなってないなら、笑ってるはずだよ。

秋那

っ⁉︎………

途端に、秋那ちゃんの目からハイライトが消えた。

秋那

…w

秋那

バレちゃったかぁw

春華

感情がないってこと?

秋那

当たり前じゃんw

秋那

あんなに一人で、

秋那

感情無くさない方がおかしいよw

春華

…そっか。

秋那

あ〜あw

秋那

一緒に本書いて、

秋那

笑わせるつもりだったんだけどなw

春華

!それだよ!

秋那

…え?

春華

二人で本を書こ!

春華

そしたら奇病も無くなるし、

春華

低確率だけど、図書館の霊じゃなくなるかもって書いてたし。

秋那

図書館の霊じゃ、無くなる?

春華

うん、だから、

春華

書かない?

そして、私は優しい笑みを浮かべた。

秋那

…うん‼︎

それから、私達は本を書き続け、

その一冊が大ヒットした。

そして秋那ちゃんは、春秋図書館の霊から抜けることができた。

今でも笑顔でいる。

「転校生を紹介する。」

「春華だ」

春華

よろしくお願いします。

「じゃあ、春華はあそこの席な」

春華

トコトコ

秋那

フリフリ

春華

春華

フリフリ

私は秋那の前に座り、

人間の生活が始まる。

〜完〜

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コメント

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???)す 、凄 か っ た 。 ???)読 み が い が あ っ た な 。

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