兎山暁
唐突に口を開いた兎山暁の言葉に、 その場にいた全員が動きを停止した。
余りにも唐突だった為、言葉の意味を理解するのに数十秒の時間を要した。 話題を切り込んだ当人は、オレンジジュースが半分入ったコップを呑気にカラカラと回している。
阿山永遠
阿山永遠
彼の言う「アイツら」が誰なのか、永遠はおずおずと暁に問う。そう、と一言だけ返した暁の横で、一斗が確かにと呟いた。
一斗
一斗
一斗
ペラペラと小説を捲りながら、一斗は独りごちる。声色には少しの怒りと呆れが滲んでいた。
小山
小山
成瀬秋
小山
阿山永遠
兎山暁
暁は額に手を当て、長い長い溜め息を吐く。 酔っ払った夏希に影響され、暴走したランネ達の暴挙は記憶に新しい。
あれは本当に酷かった。本当に本当に酷かった。出来ればもう二度と経験したくない。
成瀬秋
一斗
小山
苦労人の五人がこうやって集まって愚痴をこぼしている今この瞬間に、グースカいびきをかいて寝ている夏希の姿を想像して、頭が痛くなった。
夏希の問題行動なら他にもある。 実験だと称して変な物__実際には彼女が作ったフルーツジュースだった__を飲ませたり、 よく分からない実験で部屋を爆破させたり。
此処にいる五人は、全員夏希の被害者だ。
阿山永遠
兎山暁
小山
クソみたいな評価。無理も無い。
成瀬秋
一斗
一斗
兎山暁
阿山永遠
小山
天童夏希とは一体何者なのか。謎は深まるばかりであった。その謎を知りたいとも思わないが。
成瀬秋
成瀬秋
兎山暁
成瀬秋
一斗
成瀬秋
小山
兎山暁
成瀬秋
秋の言葉に、貧乳の永遠が顔を歪ませ、男組はそっと目を逸らした。
自分のスマホを操作しながら、秋が言葉を続ける。
成瀬秋
阿山永遠
永遠が頷き、 会話はそこで終了するかと思われた。
…………しかし。
兎山暁
一斗
兎山暁
小山
成瀬秋
阿山永遠
表情に呆れを滲ませながら、秋以外の四人は帰宅の準備をするのだった。
短編 苦労組 「夏希さんって結局何なの?」 終 アイコン 使用メーカー…おさむメーカー 作者様…おさむくん
コメント
23件
過去があれだから、なんというか 過去の自分というか、暗い自分を見せない為に変な行動をしたり、明るく見せたり……みたいな感じもありだなと思った 素でやってたら普通に引く(でも好き)
あの過去が詰まってるせいで憎めない
夏希さんって、やらかしても何かと憎めないよね。 と思ってたら前言撤回された あの鋼の錬金術師ですら失敗した人体錬成をやすやすと行えそうな夏希さん、いつもああでも頭はいいのな…