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1件
フォロー失礼します!(,,> <,,)
桃
青
休憩時間中庭で過ごす。
花のいい匂い
桃
咲き始めた桜の木
すぐに散ってしまう儚い花。
医者になって数年、沢山の人の命と向き合ってきた。
その度に生きるってことに対しての重さを感じる。
桃
目線の先には一人車椅子に乗り、 花を眺めてる少年が居た
桃
青
青
青はこの病院で入院している子
人懐っこく多分患者の中で一番仲がいい。
桃
青の隣でしゃがむ
青
白くて綺麗な花。
桃
青
青
俺は花言葉なんて全く興味が無い。
だから知ってる訳がない
桃
桃
青
青
桃
髪がくしゃくしゃになるくらいに 青の頭を撫でる
青
桃
青
青と居るのは楽しい。
心が癒される。
桃
桃
先輩に絶対殺される…。
桃
青
桃
青
青からお願いなんて中々無いため少し嬉しかった。
桃
青
青
俺は青の笑顔を見て走り出した。
橙
桃
橙
桃
橙
橙
桃
橙
助かるっていうのは青が少し難しい患者だから。
橙
橙
桃
青は陸上部で、全国行くほどの実力を持っていたらしい。
だけど大会前に事故に会った。
無事だったものの当時の青はかなりショックを受けていた。
それに加え事故による脳障害
今は安定してるものの、いつ状態が急変するのかも分からない
桃
少し、切なくなる
俺が高校の時って何してたっけ。
少なくとも病室にはいなかった。
桃先生!
桃
桃
昼休憩になり青の部屋へ行った。
桃
カーテンが閉まっている為一応声を掛ける。
だが返事は無い。
少し焦りながらももう一度声を掛ける
桃
桃
青
青
桃
桃
青
青
カーテンを開けた先には制服を来た青の姿があった。
桃
桃
青
青
桃
青
桃
そうだよ。青はまだ高校生なんだよ。
まだ子供なんだよ。
青
桃
桃
青
桃
桃
青
青
子供からしたら病室なんて狭すぎるだろう。
ただ背中を摩ることしか出来ない
これで少しでも青を支えられてたら
珈琲が入ったマグカップを手に取り口元に運ぶ。
膝の上では愛猫がごろごろと喉を鳴らしている。
桃
久しぶりの休暇。
同居している兄は今日仕事だ
特に何もすることが無い。
出かけようかな。
それともゲームでもしよっかな。
桃
せっかくの休みなのに それでいいのか桃
疲れている体をソファーの上で横にする。
ドッと眠気が襲いかかってきた。
猫の体温が温かくすぐ眠りに着いた。
桃
起きたのは数時間後。
1本の電話で目を覚ました
桃
スマホを取り電話番号を確認する
桃
背中に嫌な汗が伝う
休暇中に連絡が来るということは…
桃
折り返しで電話をする。
桃
桃
簡単に言うと青の状態が急変、 危ない状態にあるらしい。
昨日まであんなに元気だったのに…
いや、もしかしたら元気に見せてたのかもしれないな
急に起き上がったため起こしてしまった愛猫を撫でる
きっとこれから兄が帰ってくるだろう
ペンを持ち付箋に仕事に行くとだけ書く。
少し乱暴に上着を着て、荷物を持つ
テーブルの上に置いてあった鍵を手に取り、家を出た
桃
少し走ってきたため少し息が上がる。
でも今はそんなことどうでもよかった。
橙
今謝られたとしてもしょうがない。
俺はもっと知りたいことがある。
もっと大切なことが
桃
橙
その言葉を聞いて察した。
かなり危ない状態だったのだろうと
橙
橙
桃
橙
橙
そう言う橙は少し暗くて。
桃
目元が赤くなってる気がした。
橙から話を聞く。
青はリハビリ中倒れたと…
それも脳酸素の低下で。
元々事故時、1度心停止している。
そして今回2度目心停止だった。
橙
桃
橙
橙
少し不安になる。
君が了承してる事でも君の体から 臓器を取ることが許されるのか
桃
橙
橙
桃
桃
桃
橙
橙
外から少し花を摘んで来た。
青の病室が少し寂しく感じたから。
病室に入ると人がいた。
桃
きっと青の知り合いだろう。
桃
紫
紫
赤
1人赤髪の少年が駆け足で病室を出て行ってしまった
黄
それを追いかけるように黄髪の少年も病室を出た。
桃
紫
紫
桃
紫
紫
桃
実際、青の家族の人に会うのは久しぶりだった。
桃
紫
紫
紫
そういう彼は少し下を向いた
桃
紫
紫
紫
彼は途切れ途切れの言葉を語る。
紫
桃
紫
紫
桃
紫
紫
桃
この時青と血が繋がってるんだって再認識した。
青とそっくりだった。
桃
紫
紫
桃
紫
桃
少し震えた声だった。
紫
紫
桃
紫
きっと嫌なのだろう。
人生が奪われる上に体の一部も取られてしまうことが。
黄
紫
桃
先程出ていってしまった1人の少年が入ってきた。
黄
桃
少し俺は離れようと思って席を立つ。
黄
だけどその言葉が俺を止めた。
黄
桃
桃
黄
黄
嫌い?そんなはずない
あんなに楽しそうに語っていたのに
桃
黄
黄
紫
黄
黄
それほどにも青は、ネモフィラが好きだったのだろうか。
桃
黄
まだ教えてもらってない。
青から教えて貰う約束をしていたのに
桃
桃
黄
桃
桃
桃
一瞬、何を言っているのか自分でも分からなかった。
桃
桃
そう告げて少し乱暴にドアを開け、逃げるように病室を出た。
桃
何を言ってるのだろう。
、初対面の人に向かって、花言葉を教えてなんて…
赤
桃
廊下に出ると青の病室に居た子がいた。
赤い髪に特徴的なオッドアイ。
桃
自分が、ドアの前にいることに気づき横に避ける。
赤
桃
赤
桃
少し暗めの印象の子だった。
赤
桃
赤
赤
桃
俺がそう言うと少し頷いた。
赤
桃
俺の声に止まることなく彼は病室に戻って行ってしまった。
桃
「ありがとう。」ただそれだけを伝えられなかった。
橙
桃
橙
桃
橙
橙
桃
橙
ファイルに挟まれている数枚の紙
確認のために内容を見る
桃
橙
桃
橙
連絡があったのだろうか。
桃
橙
桃
心配されるくらい休んでなかった だろうか。
少し不思議に思った。
ロッカールームで一息つく。
さっきまで青の親御さんと話しをしていた。
橙
桃
橙
橙
桃
桃
でも少し眠いなんて話をする。
橙
桃
橙
あれとは、青の臓器提供関連のことだろう。
桃
橙
桃
橙
桃
医者になる際、覚悟はしていたはずだった。
でも凄く怖かった。
桃
橙
橙
知ってる。わかってる。
桃
桃
橙
桃
考えるだけでも恐ろしかった。
俺はまだまだ医者の半人前だった。
救えなかった。
橙
桃
分からない。分からないよ。
桃
橙
橙
橙
桃
少し頬を叩く。
桃
ほんの少しだけ気持ちが楽になった。
橙
橙
青は青だけか…
桃
橙
橙
橙
かなり心配してくれてたのだろう。
桃
橙
今までは鬱陶しかった心配も 今は嬉しかった。
休憩時間中庭で過ごす。
先生!やっほー!
桃
桃
花のいい匂い。
紫
桃
紫
紫
桃
桃
咲き始めたネモフィラの花。
彼を思い出させる少し切ない花
医者になって数年。
忘れられない患者がいた。
彼は生きるってことを考える機会をくれた。
桃
目線の先にはそんな彼の兄が 立っている
紫
礼儀正しくて彼にそっくりな人
紫
桃
桃
花言葉なんて興味なかった
でもこの花だけ知っている
紫
紫
桃
紫
紫
髪がくしゃくしゃになるまで 頭を撫でる。
紫
青
桃
まだ未練タラタラの俺が、 また泣きたくなる時間
橙
紫
橙
紫
彼の兄は医者になりたいらしい
桃
紫
橙
桃
先輩に絶対殺される
桃
橙
青
青
桃
大切な彼はもう生きていない
わかっている。
でも。
そばに居てくれてるような気がした
これ青さんの誕生日に出したかったけど流石に、タヒぬ作品は縁起が悪いと思って出さなかったやつ。