｢ 彼奴 , 彼女 居るん だって 。 ｣

先輩 に 恋人が 出来た というのは 、 瞬く間に 広まった 。

リア恋勢 だった 奴らは 、 悔しそうに 。 密かに好き だった子も きっと 居る 。

聞きたくない 。 ｢ おめでとう ｣ なんて 祝福 の声 。

昼休み の チャイム が 鳴った途端 、 教室を 出ようとした 時 サラに 腕を掴まれた 。

涼しく 冷たい風が 頬を撫でる 。

先客 が居た 。

ミルクティ ｰ 色 の 髪の毛をしていて 。

振り向いた とき 私を見つけて 微笑む 。

少し古びた フェンス に 体を預ける 。

もう正直 , 聞きたくない 。

そんなの 。 勝てる訳ない

なーんて , 実際見てみなきゃ 分からない 。

でもね 。 ◯◯ ちゃん 知ってる ？

葛葉の奴 , 君に 似た 女の子 と よく 付き合うんだってこと 。

葛葉 が 他の子と 付き合っている今 , 僕にはチャンス なんだ 。

ねえ , いっそのこと 。

攻められる のには 慣れてない のも 。 全部全部

大好きなのに 。

どうしよう , まだ 顔が あつい 。

サラに 連絡だけ入れて 、 早退した 。

まだ 授業は 終わっていない , 平日の夕方 。 車通りも少なく , ゆったりと していられる 。

背後から 声を掛けられた 。 背の高い 男の子

少し 顔を赤らめた 様子 だった 。

少し 上目遣いをした だけで , 面白い反応を見せてくれる 。

もし君が , 私のような 立場で 。

今まで 全部 好きな人の 好み通り で 居続けた 時 , 失恋したら どうする の ？

そうだよね 。 いつまで 引きづっても

心も 身体的にも 軽くなった気がした 。

次の日 学校へ行くと , どの学年でも 私の噂が 広まった 。

思っていたよりも 新しくなった 髪型が 楽しく , 数日 イメチェンを 毎日していた時 だった 。

やめてよ 。 私まで 照れそうだ

そんなこと 思っているのも 束の間

息を少し 切らした様子 の サラ 。

｢ 彼奴 , 今度は ボブの子 と 付き合ったんだって 。 ｣