獣人ヴェンデッタ〜獣人少女の世界救出談〜

注意

この作品は"零華"様との合作になっております。

零華様の作品 「獣人ヴェンデッタ〜獣人少女の世界救出談〜_第0話　愛されてきた少女」 を先に閲覧することをおすすめします。

私は産まれた時から不思議なチカラを持っていた

父様や母様も持っていないチカラ

ここでは『能力』っていうみたい

その能力は私に様々な術を与えるとともに

幸せを奪っていった

ﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯﾀｯｯ

どうして…どうしてこんなっ…！！！

どれほどの時間、地を駆けただろうか

苦しい

息が吸えない

手足の感覚がない

肺が凍てつく

それでも走らなければ

あの約束は守らねば＿＿

私の暮らす村は過酷な雪山にあった

その環境で生き抜くため

高い身体能力と丈夫な身体を手に入れた

俗に言う、戦闘民族というやつだ

私は当主の一人娘として

そして村でただ一人の"能力者"として

今日も修行に励んでいた

ﾏｼﾞｶｱｻﾏｺﾜｲ…

ﾄﾝﾄﾝﾄﾝ

あぁ

本当に

幸せだったな

な、ぜ、？

強烈な煙の臭いに咽せそうになる

周りを見れば入ってくるのは鮮烈な赤

今までは希望の灯火だったのに

今ではもう恐怖でしか無い

ぴちゃ…

とっさに下を向いた

そこには

地に伏したまま動かない母がいた

とうに冷えた体は答えてはくれない

ザッ！

次の瞬間には体が動いていた

逃げなければ、狩られる

そこに自分の意思はなかった

本当に？

っ…ぇ？

ぅぁ"ああ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"あ"あ"ぁ"あ"ぁ"ああ"ぁ"あ"ぁ"あ"あ"ぁ"あ"あ"あ"ぁ！！！！！！

バシッ！(自分の頬を叩く)

ｶﾞｻｯ

＜＿＿ルさ＿＿＿いて＿＿てし＿った…＿ま＿。も＿…！＿

＜＿族も、ヴ＿ルさんも、村も、全部、全部失ってしまった…

ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア！？！？！？！？！？

ちょっと酷くない？！？！？！！