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桃 青 短 編 集

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桃 青 短 編 集

2 - す れ 違 い

♥

42

2025年01月20日

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す れ 違 い

付き合いたての頃は、幸せだった。

桃くん!ご飯食べる?

え!食べる!!

これ青が作ったの!?

うん、まあ笑

すごいなあ〜!青天才!

ふふ、そんなことないよ

これからの生活に光しか無かった。

こんなことになるなんて、思っても見なかった。

桃くん、ご飯

……ごめん、食欲ない

え、でも食べないと、

本番近いんだから

っ…うるさい

え、?

うるさいよ、めんどくさい。

なんで、なんでそんな事言うの、?

…しつこいんだよ。

お前は諦めた夢、

俺は、俺らはずっと追いかけてんの!

諦めたやつが口出すなよ。

そんなこと言ったって、しかたなかったんだよ!

諦めなきゃ、行けなかったの……

…悪い、頭冷やすわ

お前も、頭冷やせ。…

ガチャ、…バタン。

……“お前”なんて

前は言わなかったのに、

僕が元々所属していた歌い手グループ

桃くんは今も所属している。

6人での活動は本当に楽しくて

幸せで

ずっもこの時間が続くんだと思ってた。

でも僕は、このグループを脱退しなくちゃいけなくなった。

…ごめん、本当にごめんなさい…、

活動休止とか、そういうのは駄目なの、?

ごめん…、もう

このグループに戻る気はない…。

そんな……

…俺等の目標はどないすんねん

6人で達成するって決めたやんか…。

…ごめんなさい

…謝らないでよ、

仕方ないよ。

……

桃くんずっと黙ってるじゃん、なんか言ったら?

…俺は、青がそれでいいんなら、

それが最善だと思うなら、

青を応援するよ。

桃くん……

まあ、青ちゃんと縁を切るってわけじゃないですからね、

それもそうやな…、青

別の道に進むけど、お互い頑張ろな。

うん、ありがとうっ……

青ちゃん、今までありがとうね。

うん、みんな

本当に、今までありがとうっ………

今までありがとう

その言葉を聞いたとき、

本当に終わってしまったんだ

そう実感した。

…ただいま

ただいま〜

桃くん、

ん、?どした?

…同棲、解消してもいいよ、?

…なんで?

だって、僕もうグループ抜けたし…

…関係ないっしょ

俺らは付き合ってんだから。

それに、グループ抜けたけど

俺は青のことずっと応援してるから。

ありがとう……(泣

泣くなって〜、(笑

こんなに優しかったのに、

いつも通りに話してくれたのに。

今はもう。

あ、おかえりっ…

ん、

今は、桃くんと話すのが

少し怖くて

ちゃんと目を合わせられない。

…青

な、なに、?

…風呂、沸いてる?

あ、うん…湧いてるよ

久しぶりに名前呼んでもらえたのに、

期待した僕が馬鹿だった。

…んだよ、わざわざ呼び出して、

家でよかっただろ。

…ごめん、でも

ここ、覚えてない、?

は、?

桃くんが告白してくれた場所だよ……笑

忘れちゃったんだね。

……

ねえ、桃くん

なに、

別れよっか

その言葉を言った瞬間

涙が頬を伝った。

え、?

…僕は、諦めちゃったから

桃くんにとって邪魔になるだけだよ、

桃くんの辛さ、僕にはわかんないから…

あ、青…

別れるとか、そういう事言うなよ…。

でももう、あの頃みたいにはなれないでしょ、?

あの頃、?

青〜、

なに?

ずっと一緒にいような!

え、//

なに、急に…(笑

そこは“うん”だろ〜(笑

そうだね、笑

ずっと一緒にいる、約束

おう、約束

約束したのに、

あの頃みたいに

もっと僕を見てよ、桃くん。

もう、戻れないね…(笑

青、ごめん

俺、疲れてて…

…うん、僕が悪いよ

僕が諦めたから、

もし、僕が諦めなかったら

僕はまだ、桃くんと笑えてたかな

ふふ、桃くん達…夢叶えたんだね。

町中には5人のポスターなどが溢れていて

それが、夢を叶えたことを物語っていた。

青、?

えっ…?

背後から

聞き覚えのある、大好きだった人の声が聞こえた。

桃くん…!

久し振り

久しぶり、

俺、夢叶えたよ

本当…おめでとう(微笑

桃くん、かっこいいね。

あの頃とはまた違う、

たくましくて、優しさ溢れる

桃くんになっていた。

ずっと、応援してたよ

ありがとう、青

うん、本当におめでとう!

桃くん…!

ありがとな、青!

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