虎の子

数年後 とある日

あれから 教員免許をとり 卒業した高校に出勤することになった。 弟の和樹は 高卒でプロに入り 支配下を勝ち取った兄ちゃんと一緒に 練習しているらしい。

学校に着いて 自己紹介と クラスの担任と副担任や その他の事務職に 部活の顧問を割り振られた。 ちなみに私は 高等部の普通科3年3組の副担任で 生徒指導部の軽音部顧問。

佐々ちゃん先生こと 佐々木先生と 高校3年間担任だった荒木先生が 思い出話に明け暮れている。

あれから 佐々木先生に連れられ 部活のメンバーに 挨拶に向かうことになった 部室も学生時代と変わらず いつもの教室で 練習しているみたい。

佐々木先生が 職員室に向かっていった。 それを見送った生徒3人は 顔を見合せニコニコしている。

学生時代にやっていた とある作戦を決行するため 上司である佐々木先生に 直接談判しに職員室にむかった。 交渉の結果 二つ返事で了承を得て 彼女たちの元へ向かい 早速作戦を練っていくを

始業式 昨日入学式があり 今日から部活勧誘期間に入っていく。

委員や係決め、 新学期に配られる たくさんの書類を生徒に配り 迎えた放課後。 部活生はゾロゾロと 部室に向かい、 帰宅部は家に向かっていく。

部活紹介が終わり 中庭でプチライブのため 準備を進める。

他の部活も 新入生獲得に向け デットヒートになっている中 うちの部活も本気で音を奏出した。 続々と人が集まり 人だかりができている。

他の部活の子達も 騒ぎを聞き付けたのか ゾロゾロとやってきている。 一通り予定の3曲を弾き終えた。 久しぶりの大歓声なのか 部員の3人はテンション上がっている。

部員の子が勧誘しまくっている中 奥の方を見ると 生徒指導の佐々木先生が 突っ立っていた。 うちのクラスのサッカー部のふたりが 危機を感じたのか 声を上げ始める。

軽音部3人は 手早く片付けに行く。 佐々木先生の圧に耐えることが 出来たなかったのか 1年生も軽音部の片付けを 手伝ってくれている。

分からなさそうだったから 近くで先生に見つかりにくい 場所を書いたメモを渡した。

サッカー部の2人は 学生時代の時に 佐々木先生から逃れるため 生徒会メンバーの 情報網で見つけ出した 隠れ家に向かっていった。 まぁ佐々木先生には このようなことになるって 話通しているんだけど。

サッカー部のふたりが 向かった場所へ足を運ぶと 誰にも見つからなかったの ケラケラ笑っている。 2人には頭髪検査を回避できる術を 教えて佐々木先生の元へ 向かうよう指示をした。