恋歌
千空
レンカがそんなことを聞いてきたのは、全人類を復活させてから2年。
俺達が付き合ってから1年程経ったときだった。
世界は文明を取り戻して、スマホやら自動車やら、全ては戻ろうとしていた。
恋歌
千空
千空
恋歌
恋歌
恋歌
テメーは星空見ながら、少しさみしげに笑ってたな。
恋歌
恋歌
千空
恋歌
恋歌
恋歌
千空
科学に不可能はねぇ、確かに教えたな。
千空
恋歌
あん時のテメーの言葉は全部、謎に意味深ばっかだったな、恋歌。
まぁ全然気にしてなかったけどな、そりゃあ、
それが、テメーとの最後の会話になるなんて思わなかったからな。
あいつは翌日、事故で死んだ。
流石の俺でも信じらんねぇよ、そんなこと。
昨日まで一緒に笑ってたんだぜ?
俺の隣で、ずっと、
あいつは笑ってたのに。
千空
こんな姿、誰にも見られたくねぇ。
特にゲンとかにはな。
千空
千空が寂しくないように、 メッセージ、 送り続けちゃおうかな、笑
千空
なんで見ようと思ったかなんて知らねぇ。
俺がこんな非科学的なこと、信じようと思ったのか。
最後にあいつが俺に送ったメッセージ、
それは『おやすみ、また明日ね。』
千空
俺は、もう返事が返ってこねぇ連絡先にメッセージを送った。
「あぁ、またな。」
数日後。
千空
千空
千空!すっごい晴天だよ! 今日はどこに行く? それともなんか研究しちゃう!?
千空
千空
ピコンッ
千空
千空
千空
新たなメッセージ、それは恋歌からのものだった。
『おはよう、今日は晴天だね。』
テメーはそう、俺に送ってきやがった。
俺はなんでも科学に持ってくからな。
バグか、スマホがぶち壊れたもんだと思ったが、どこにも異常はなかった。
千空
千空
そんなはずねぇ…って言いたかったが、
事実は事実だ、信じる以外道はなかった。
千空
「そうだな、今日は研究でもするかw」
まずは返事が返ってくんのか来ねぇのかだな。
既読はついた。
…が、返事は来なかったな。
千空
いつもなら、『私も手伝う!今日はどんな研究をするの?』なーんて言葉が返ってきたんだがな。
翌朝、またあいつからメッセージが届いた。
『無理してない?』
千空
そんな返事が届いた。
…俺が昨日、研究するっつったからか、?
千空
次の日も、その次の日も、恋歌からメッセージが届いた。
分かったことは、毎朝決まって同じ時間にくること。
俺がメッセージを送ってもそれには答えないこと。
んで、あいつが送ってくる言葉は、過去に俺に送ったことのあるメッセージなことだ。
…俺は、どうするのが正解なんだろうな。
…でもま、合理的にいくのが俺だ。
テメーがそう、言ってくれたからな。
1ヶ月後
このメッセージを止めるには1つしかねぇ。
つってもそれは超絶簡単だ。
恋歌の連絡先を消す。それだけだ。
削除しようとしたその時だ。
テメーから連絡がきたのは。
『最後のお願い、聞いてくれますか。』
千空
千空
過去にこんな連絡がきた覚えはねぇ。
これは恋歌から俺への、新しい言葉だ。
「…なんだよ。」
千空
千空
ピコンッ
恋歌
千空
サァァァ…
千空
千空
千空
千空
千空
千空
千空
千空
「忘れねぇよ…ずっとな。」
もう、あいつが見ることはない。
それでも、伝えてぇんだ。
「たとえ何百年、何千年経ったとしても、」
「ずっと、テメーが好きだ。」
…もう届くことのねぇメッセージ。
だが、テメーの存在も記憶も、俺がこの世にずっと残してやるよ。
科学でな。
千空
千空
数カ月後
千空
ゲン
千空
千空
ゲン
ゲン
千空
千空
ゲン
ゲン
千空
千空
千空
確かに俺はテメーに、科学に不可能はねぇって 教えたな。
その代わり、テメーは俺に、
この想いに、"愛"っつー名前があることを 教えてくれたな。
千空
千空
千空
未来からな!
未来から過去へ___。
🚀〜End〜💞
コメント
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なるほどードクターストーンきちゃぁ