五条悟の人生やり直し

甚爾が番犬になって1日目。

五条と甚爾が話していると戸を叩く音がした

ご飯が出たとたん甚爾の顔が思いっきりしかめられた。 甚爾には特に嫌いな食べ物はないしご飯には何の問題もない。 問題は五条の方にあった。

人より五感が優れている甚爾は違和感にすぐ気づいた。

五条悟がはしをのばすと同時に甚爾が自分のおかずを五条悟の前に差し出した

なぜだろうか。甚爾と一行に目が合わない。 五条悟が甚爾に近づくと、やめろといって押し戻された。

甚爾視点。

甚爾が五条にたずねる

同室なのは構わないがそういうのは事前に言ってほしいものだ。

ツンデレがどうのこうのと言っているが、甚爾は気にする余裕が無かった。

が、五条悟の表情からは冗談を言っているようには全く見えない。

呪術師。とくに五条家当主は金銭感覚が狂ってると聞くが まさか五条悟のような子供までそうだとは思わなかった。

しばらくすると五条家の奴が来た。

どうやら飯を持ってきたようだ。 自分の分もちゃんと出してくれて甚爾はありがたいと思う。

だがそんな思いはすぐに消えた。

鼻が壊れてしまいそうな悪臭がする。自分の五感が優れているせいだろう。 その悪臭の原因はすぐに分かった。

甚爾はいままでにない殺意を感じた。腹のそこからグツグツ怒りが沸いて来るような気がした。

こんな子供に毒をもる五条家やその他の人々。 それを当然のように受け入れる五条悟にも腹が立って仕方がなかった。

ポツリとはっした言葉は幸いにも五条悟の耳には届かなかった。

五条悟が毒が入っている食べ物にてを伸ばすのを見てとっさに 自分のおかずを五条悟の前に差し出した、

五条悟にはこんなもの食べてほしくない、甚爾はそう思った。

口いっぱいに詰め込む姿は可愛らしいと思ってしまう。

まるで花が咲いたように笑う五条悟に甚爾は思った。

今目を合わせたら死ぬかもしれない。 甚爾は近づいて来る五条悟を押し戻した。

五条悟は年齢に合わないような大人っぽい性格をしている。 それがまるで無理をして演じているように感じる。 辛い何かを隠すように。

だからといって無理には聞かない。 甚爾は五条悟の思いを1番尊重する。なぜなのかって？

こんなにも誰かを守りたいと思ったのは初めてだからだ。