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文月 音夜
意識がはっきりしないまま、空を 眠たい目をこすりながら見る。
私は住んでいる場所が無いので 人通りの少ない路地裏でいつも寝ている。
文月 音夜
路地裏にはごみが散乱している事が多く そこには生ごみも含まれる。
環境は良いとは言えないが、 これしか私に生きる手段はない。
文月 音夜
そう言って私は 転がった二つのエナドリを 捨てようと近くにある自販機横のごみ箱に向かう。
え、なんでちゃんとごみを捨てるかって?
そりゃあ、花御にポイ捨てしてるって知られたら、 殺されるかもしれないじゃん。 ザ、園芸部部長タイプだから。
だから、正直面倒だけど ちゃんと捨てるんだ。
文月 音夜
呪術師殺しを私に依頼している組織からメールで 仕事がある日は標的が居る場所を伝えられる。
文月 音夜
文月 音夜
高専の一年生は、 一般的な高校一年生と同じ歳だ。
私は、高校一年生の歳だから 同い年の呪術師を殺すって事か。
高校一年生で呪術師と言うことは 幼い頃から呪術師になる為の訓練をしていたと言う事だ。
幼い頃から、呪術師になる為に 「悪」になる為に
間違った思想を押し付けられてるなんて、
文月 音夜
八十八橋は、埼玉県にあるため 電車で向かわなければならない。
私は、駅に向かうため 高校の横を通り過ぎた。
おはよう、と言い合う声。 楽しそうに、校門に入っていく人達。
まるで、同じぐらいの歳で 殺しをしている自分がいる事に気づいていないように。
殺しなど、無縁である人達が。
自分が、家族が殺されていなかったら あの校門に、同じように入れて。
殺しなんて、無縁の生活を送れたかもしれない。
うらやましい、とは違う。
自分が、あの人達とは違う世界にいて 呪われている事に
孤独だ、と思った。
このままでは、 家族も居なくて、世間とも違う 自分は孤独だ、と思って。
自分が自分で居られなくなるから。 自分は、弱いから。
文月 音夜
弱いのを受け入れたくなくて 強がるのが、私。
第二話 𝑒𝑛𝑑