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テラーノベルの小説コンテスト 第3回テノコン 2024年7月1日〜9月30日まで
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冬休みが近づく テスト返却日。 私山田美桜。 進路先がとある動物系の 専門に通う予定の3年生。 高校は共学でごく普通の偏差値のとこ。 実は私テスト返却どころじゃありません。

お姉さん。どうしたん?

美織

この子な、ニュースで推しが結婚して子供ちゃんができたのを知ってさめちゃくちゃ凹んでんねん。

美桜

うちのこうくんが………

酷い有様やん。朝から?

美織

うん。朝一緒やから待ち合わせ場所行ったらこれやねん。

美桜

前髪切ろっかな…

美織

ニキビできるで。ただでさえあんた汗かかへんねんから。

そういや今日転校生来るって知ってた?

美織

初めて知った。

美桜

うちのこうくん…………

美織

だからあんたの彼氏ちゃうねん。で、その転校生男?

らしい。しかも超イケメン。

美桜

どこのクラス?

うち。

美織

なんで?

美桜

たぶんそれ私の弟。

美織

は?

どういうこと?

美桜

双子のおとうと。

美織

なんでこんな時期?2学期もうすぐ終わんのに。

テストどうしたん?

美桜

別室で受けてる。私がテスト範囲と教科書ノート貸した。

そうこうしているうちに 担任が教室に入り 全員椅子に座り始めた。

担任

みんな知ってるだろうけどうちのクラスに転校生が来ることになった。

美織

え?イケメン?

美桜

うちのこうくんの方がイケメン。

美織ダメ。こうくん連呼しすぎてうるさくなる。

美織

ていうかこうくんって誰?他校の子?

美桜

違う。

阪神の選手。

美織

あーね。

担任

入ってどーぞ。

入ってきたのは、 うちの弟山田脩也。 元々野球部の強豪校に 行ってて寮生活してたんだけど、 何故かうちの学校にやってきた。 ちなみに進路先は 推しがいる阪神。

担任

自己紹介よろしく。

脩也

僕の名前は

美桜

山田脩也。前の学校では野球部キャプテンで甲子園に出場し、2年夏と今年の選抜優勝し3年の夏は慶応に敗れ準優勝。

美織

え?

さすが…

脩也

彼女が言った通り山田脩也です。中途半端な時期に転校しましたが皆さんと残り少ない高校生活を送りたいと思います。よろしくお願いします。

担任

ちなみに転校生と山田は双子や。区別するために姉の方を美桜、弟の方を脩也でよろしく。

はーい。

美織

先生席は?

担任

美桜の隣で。姉後で校舎案内頼むわ。

美桜

先生今日ダメっす。

美織

推しの結婚と子供誕生でダメージ食らってるんで。

朝からうるさいんですよ。うちのこうくんって。

担任

こうくんとは?彼氏?

美桜

自称。

嘘つけ

美織

弟くん止めてな。

脩也

止められない。家でもうるさいのに。

校舎案内終わったらカラオケ行って発散しようぜ。

美桜

ついでに歓迎会しようぜ。

美織

先生も行きます?

担任

俺成績処理あるから無理。

美桜

隣テスト最終日にピザパーティーしてましたよ。

この後予定あるやついる?

満場一致で 隣のクラスのように ピザパーティーすることになった。 その後にカラオケの予定。 テストの結果なんて忘れて みんなと楽しもうと 思ってたら 3学期大変な目にあうぞと 担任に脅されたのはまた別の話。

帰宅後

脩也

明日さ甲子園の施設見学あるんやけど着いてきて。

美桜

脩也1人だけでええやん。

脩也

親類者1名参加していいって書いてるんやけど。美桜行くかなって。

美桜

いまちょっとダメージすごいんだけど。推しの結婚。

脩也

他にも推しおるやん。遠藤選手とか。

美桜

けどさぁ…

そう言いかけた時 家のチャイムがなった。 侑也が慌てて玄関に行くと 珍しい来客がやってきた。 幼馴染の黒川史陽。 近所に住んでて遊び相手になってくれた人。

史陽

おじゃましまーす。

美桜

邪魔するなら帰ってー

史陽

はいよ。ってちゃうねん。ていうかおばちゃんとおじちゃんは?

脩也

仕事。

美桜

え?ちょっと待って。後ろにいる人って誰?

脩也

ん?そんなの決まっとるやん。あんたの推しやんけ。

美桜

私の推し結婚して朝から凹んでんのに?お前何言うとんねん。

史陽

もうそんな喧嘩すんなって。………ていうか推しって?

美桜

こうくん。

史陽

は?

脩也

井上選手。最推しじゃないけど。

史陽

最推しって誰なん?

脩也

この方。

史陽

ああ、この人ね。

美桜

ごめん話見えないし、後ろにいる人の顔見えへんねん。

史陽

そんな緊張しやんでええやん。

そう言って部屋に入れたのは 遠藤選手だった。 立て続けに色んなことがあり過ぎて 頭が追いついていかない。

美桜

脩也なんか仕込んでるやろ。

脩也

なんもしてないって。勝手にこの人(黒川)からLINE来て今からそっち行っていいとか聞くんだもん。

史陽

だから喧嘩すんなって。

脩也

成さんすいません。どうぞ腰掛けてください。美桜お茶。

美桜

わたしお茶ちゃうねんけど

脩也

いいから。

弟に急かされ お茶をコップに注ぎ 机に置いた。

脩也

すいません騒がしくて。

いえ、大丈夫です……

美桜

史陽くんなんで推しが目の前にいんの?

史陽

美桜阪神好きだし脩也もどうせこっち来るでしょ?いい機会だし連れてきた。

脩也

明日会うかもしれなかったのに。

史陽

明日何あんの?

多分施設見学。トレーナー言ってた。

脩也

もし明日お会いできたらその時はまたよろしくお願いします

史陽

礼儀正しいよね。

美桜

それじゃ私は部屋に行きますね。

脩也

だめ。

美桜

なんで。

脩也

俺先輩の圧に耐えることできない。

史陽

どうせ部屋戻ったらインスタとかTwitterみて落ち込むんやろ。それやったらここにいた方が…

美桜

女の子ひとりでしょ。気まずいわ。

史陽

成喋って

いや………

脩也

美桜

美桜

なに

史陽

喧嘩だけはするな。

脩也

しないです。多分。

美桜

何?

脩也

三者懇談の奴俺どこ?

美桜

私らまとめてでしょ。

史陽

成マジで喋ってよ。

緊張………

美桜

そんな気を使わなくて大丈夫ですよ。

脩也

美桜明日一緒に行くんでしょ?

史陽

何に?

たぶん施設見学で家族の誰か来ていい感じ、

史陽

なんで知ってんねん。

俺の時もそんな感じだった。

脩也

俺初対面の人と喋られないから来てよ。

美桜

ジュース奢ってくれるんだったら、

脩也

いいよ。

史陽

成良かったね。

うん。

脩也

え?なにが?

美桜

どういうこと?

ううん、なんでもない

史陽

そうだ。これ家族みんなで食べて。

美桜

あ、近くのケーキ屋さんのロールケーキや。

脩也

ありがとう

好きなん?

史陽

そう。誕生日とかクリスマスの時は絶対ココやねん。この家族。

美桜

いつ知ったん?

脩也

母さん言ってたんじゃないの?

美桜

そうか…

ロールケーキのおかげで 今朝の大きなダメージが 回復した単純すぎる私。 なぜ遠藤選手が来たのか 分からないままだけど いずれわかるはず。 そんなこんなで始まる 双子との片割れと 某プロ野球球団の内野手の 恋愛ストーリー

花弁を拾ったあの場所で

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