毒に溺れる

夜

テーブルにグラスを置き、隼人はウイスキーを氷に注ぐ

琥珀色の液体が光を受けてきらめいた

一口飲み、喉を鳴らす隼人

ソファの反対側に座る碧は、その様子をじっと見つめていた

冗談めかしてグラスを差し出す隼人

碧はすぐに首を横に振る

隼人は声を立てて笑い、グラスを自分に戻す

軽くからかいながらも、視線はどこか優しい

碧は拗ねたように隼人を見上げ、でもその余裕ある仕草に、また胸の奥がざわついた

リビングのテーブルには、すでに空いたグラスが二つ

琥珀色のボトルも半分ほど減っていた

ソファに深く腰掛けた隼人は、上着を脱ぎ捨て、乱れたシャツのボタンを二つ外している

頬はわずかに赤く、目元もいつもよりとろんとしていた

低く掠れた声で笑う

碧は視線を逸らすが、その横顔に漂う酒の匂いに心臓が跳ねた

隼人はグラスを持ったまま、ふいに身を乗り出す

その距離感に、碧は反射的に身体を引いた

逃げ場を塞ぐように壁に手をつき、碧を見下ろす

瞳は酔っているせいか、熱を帯びて鋭い

冗談めかす調子なのに、吐息は熱くて冗談に聞こえない

碧は息を呑む

隼人の指先が顎に触れ、強引に顔を上げさせる

酔いで少し掠れた声は、普段の余裕ある口調よりも熱を帯びていた

碧は慌てて顔を逸らそうとするが、隼人はそれを許さない

次の瞬間、唇が碧の唇を捕らえた

ちゅ

小さく声を上げ、目を見開く碧

だが逃げる力は、酔いで強引になった隼人の腕にすっかり奪われていた

ちゅ、ちゅく

くちゅ、くちゅ

碧の口を塞ぐように、優しくも強引に、身体を引き寄せながらキスを重ねた

隼人は小さく息を吐き、額を碧の額にくっつける

甘く蕩けるような時間――隼人のキス魔ぶりに、碧は完全に翻弄されていた

……

つぷぅ

ぐちゅ、ぐちっ

ぐちゅ、ぐちゅ

コリッ

ぐちゅ、ぐちゅ

ぐっ

ぐりっ

碧は甘く喘ぎ、隼人の腕にしがみつきながらも、顔は恥ずかしさで真っ赤

ぐちゅ、ぐりっ

碧は必死に身体をよじり、声を裏返す

でも逃げようにも、隼人の腕と指がしっかり捕まえていて、抗えない

ぐちゅ、ぐちゅ

涙を滲ませて首を横に振る碧

隼人は手を止めず、耳元に口を寄せる

ぐちゅ、くちゅ

言葉が続かない

隼人は碧の濡れた目元を親指で拭いながら、意地悪く笑った

碧は涙混じりに呟くけど、震える声はどこか甘く、隼人を煽るだけになっていた

ぐちゅ、ぐりっ

涙で潤んだ瞳を隠すように顔を伏せる碧

その頭に、ふっと笑いを含んだ声が降りる

囁く声は甘くて、でも底意地の悪さを含んでいた

そう言いながら、涙を零しつつ隼人の胸元に縋りつく

隼人はその小さな身体を抱きとめ、片腕でしっかりと包み込む

焦れったさと切なさで、思わず素直に口にしてしまう

隼人の唇がふっと吊り上がる

わざとらしく顎を撫でて、碧の顔を覗き込む

耳元に低い声で囁きながら、指先だけでじらし続ける

碧は真っ赤になった顔を隠し、必死で抱きつく

挑発するように笑う隼人

碧は泣きそうな目で首を振り――

その一言に、隼人の喉がくつくつと笑う音が重なる

途中で止めてごめん🙏

あと投稿頻度減ってる。ごめん😭