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虎の子

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虎の子

10 - 第10話

2024年02月01日

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甲子園一塁アルプス 選抜高校野球が 先日開幕し 現在3日目の第2試合目。 弟は恐怖の8番打者で ポジションはキャッチャーで 先発している。

栞菜

和樹くんすげーな。

結衣

今年2年でしょ?

美花

うん。

近藤

それで先輩跳ね除けてスタメン勝ち取るってすげーよ。

桃花

あれ?元野球部のあの二人は?

麻菜

後輩野球部に混じって全力応援してる。

麻菜の目線の先には 元野球部バッテリー2人が 後輩に交じって 騒ぎまくっている。

美花

タフだね…

近藤

ほんとだよ。

栞菜

そういやあれから鳴尾浜行ってんの?

美花

行ってない。ファンすごいもん。出入口封鎖してるから入られへん。

近藤

山田くんイケメンやもんな。

麻菜

山田くんって誰…?

栞菜

この人。

麻菜

確かにイケメン…

桃花

大学は?

美花

入学前の説明会と、軽音部の練習日にずっと行ってる。だから言い訳かもしれないけど鳴尾浜行く時間ないんだよね…

結衣

あとバイト?

美花

そう。

麻菜

まぁそうなるよね。

近藤

あ、和樹くん出てきた。

バッターボックスに 目を向けると バットを天たかだかに 振り上げ一息つく弟の姿。 結果的に三振で終わったが スカウトの方で プロで通用する 選手になりかねないと 注目浴びているらしい。

甲子園の帰り道 高校に寄り道して 偶然野球部の帰りと 重なって弟と一緒に 帰ることになった。

和樹

姉ちゃんアクエリありがとー

美花

いいよ。そんぐらい。

今日の試合勝ったから なにか奢ってくれとせがまれ 渋々家の近くのコンビニで アクエリアス買った。

和樹

そういや鳴尾浜行かないの?兄ちゃんからの催促やばいんだけど。

美花

私もやばいねん。色んな選手からの催促が。

和樹

なら早く行けばいいのに。

美花

鳴尾浜最近人多いねんて。

和樹

兄ちゃんに頼めばいいじゃん。どうせ一人暮らししてるんでしょ?

美花

一人暮らししてたっけ?

和樹

俺知らん。してなくても迎えに来させたら…

美花

だったら父さんに頼む

和樹

まぁそうなるか。ていうか知ってる?

美花

なにが?

和樹

これみて。

和樹のスマホを 受け取ると 画面には Twitterが開かれていた。 アンチばかりと思っていたが それよりも私の安否を 心配する声が数多く書かれていた。

和樹

姉ちゃんの心配する声やばいよ?

美花

アンチばっかと思ってた。

和樹

ファンサなりしてあげてきたら?

美花

サイン書けないんだけど。

和樹

兄ちゃんに聞いて。

美花

うん。

和樹

大学進学の準備で忙しいかもしれないけど息抜きだけはちゃんとしてよ。

美花

ちょっと待ってよー

私を置いて 家に帰ろうとしている 弟の背中を追いかけた。

数日後の午前中 寮の前

美花

最後に来た日からざっと2週間ぶりか…

下村

あー!やっと来たー!

山田

俺の女神がキター!

突然大きな声で 呼ばれたかと思い 聞こえた方向に目を向けると 誰かがタックルするように 突進してきた。

美花

やば、

百瀬

ちょっと待ってー!

身の危険を感じ 新人選手から 逃げ回る。

グランド 一塁側ベンチ

美花

まじで身の危険を感じた。

そんなこと言わなくても…

美花

傍から見たら不審者やで。

糸原

あれ?来てたん?

美花

あ、糸さん。お疲れ様です。

糸原

ここで何してんの?

新人選手から逃げてるんですよ。

糸原

すぐそこで騒いでたで。

美花

追い出しといてください。騒ぐんやったら守備練しとけって。

糸原

蒼生ー!ここにいるぞー!

美花

ちょっと!裏切りしないでよ!

百瀬

修也ー!居たよー!

百崎くんが 私の後を追いかけてくる。 私は逃げるように グランドを駆け出した。

美花

大山さん助けてー!

大山

ん?なにが…?

百瀬

大山さん捕まえてくださーい!

大山

美花ちゃんスタンドにはいるところの掃除用具入れのとこ隠れとき。後で行くわ。

美花

大山さんありがとうございます!後でアクエリ買っときますね!

大山

蒼生守備練行こっか。

数十分後

大山

美花ちゃんいるー?

美花

いますー!

中野

あ、来てたん?

大山

新人選手に混じって騒いでたよ

中野

気づかなかった…

美花

新人選手どこにいます?追いかけられたら困る…

大山

原口さんと糸さんに丸め込まれてる。

中野

いま打撃練習でスパルタ指導中。

大山

あんま打球飛ばないからねぇ…

中野

木製に慣れてない感じ。高卒2人は。

大山

パッと見た感じ守備は聖也よりも上手いけど打撃がイマイチ。

木浪

なんか言った?

美花

いつの間にいたんすか?

木浪

美花ちゃん探してた。平田ヘッド呼んでたよ。

大山

どこ?

木浪

ブルペンにいる選手の動画撮ってほしいとか言ってた。球団職員さん忙しいらしくて。

美花

新人入ってんの?ブルペン。

木浪

俺知らない。

石黒

とりあえず行こっか。

ブルペン

小川

お姉さんさっきの見せて。

美花

ナンパかよ。

富田

俺のも。

西純

トミースマホ貸して。

小川

俺がさきやって。

美花

喧嘩すんなって。

私のスマホを 彼らに渡した 反省会をしながら 私に話を降ってきた。

小川

弟くん最近どうなん?

美花

この間選抜で和樹の試合見たんだけど、緊張してたか知らんけどノーヒット。けどリード自体は良かったよ。

富田

弟くん和樹って言うんや。

西純

次2年だっけ?

美花

うん。謎にいま生徒会の議長やってる。

富田

なんで議長?

美花

自分がまとめたいんだって。話し合いを。

糸原

美花ちゃん新人選手のノックやってー!

富田

あ、呼ばれた。

西純

いま体力強化でやってんだって。

美花

3人もやる?

小川

俺パスで。

西純

トミーやろ。

富田

おけ。

約1時間後

西純

後ろやばい。

平田ヘッド

美花ちゃんもうそろそろええんちゃうか?

美花

あとラスト1個だけいいっすか?

小一時間 ずっとノックを受けている 選手数名。 疲れすぎて無言になっている。 ラストを打ち終わると ノック受けてた選手が 膝から崩れ落ちた。

山田

もう無理………

百瀬

嫌だ……

近本

まじで怖い………

中野

次いつ来るの?

美花

わかんない。講義とサークルとバイトの関係もあるし…

平田ヘッド

もうそんな時期か…大きくなったなぁ…

木浪

孫みたいな感覚ですね。

平田ヘッド

そうやねん。

美花

今何時ですか?

木浪

いま?4時すぎ。もうそろそろ練習終わりにするところかな?

美花

木浪さん1個お願いしてもいいですか?

木浪

なに?

美花

ストレッチ手伝ってください。私柔軟性全くなくて開脚できないんですよ。

木浪

わかったわかった。ほら行くよ。ヘッドお疲れ様でした。

平田ヘッド

おつかれー。美花ちゃんもいつでも来てなー

美花

はーい。また今度お邪魔しますねー

ストレッチを終えて 家に帰ろうとすると 寮の前にいた ファンの方に止められ 差し入れを受け取り ファンサをした。 ひと通り終わると 後ろから声をかけられた。

近本

相変わらず人気やな

美花

チカさんの方が人気高いっすよ。

近本

この話知ってる?

美花

なんですか?

近本

ここ数日な、ファンの方美花ちゃんの安否確認するためにな、めちゃくちゃ人来ててんで。

美花

そうなんすか?だから今日めちゃくちゃ人多いなって。

近本

そうやねん。いつもはすっからかんなのに今日満席やったやろ?

美花

確かに…んじゃこの間ここに来ようとした時めちゃくちゃ人だかりが…

近本

この間?

美花

今月の頭の方に1回練習の様子見に来たんですけど、門前に人だかりがすごくて入る気失せたんですよね…

近本

なるほど…まぁとにかく美花ちゃんの周りには味方沢山いるからな。

美花

はい。

近本

甲子園にも遊びに来いよー

そう言って 球場を後にするチカさん 私も家に向かって 歩き出すのだった。

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