コメント
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私この話凄く好きです。 所々に感じる生きている者同士では無いような会話の違和感とか表し方がとても素敵です✨ あと語彙力高いですよ?!
雫希
雫希
涙希
雫希
まぁ,いつも通り駄作なんですが…((
でもいつもより言葉選びを意識して書きました!
ただ元々語彙力皆無なので結局駄作ですね
涙希
主なりには…頑張りました……
雫希
雫希
・ご本人様とは一切関係ございません ・🐇🍣,🐤🤪のカップリング要素あります 地雷さんは回れ右お願いします ・てりはるコンテストの参加失礼します! ・誤字,日本語のおかしい部分があるかもしれません
それでも大丈夫な方はどうぞ!
雫希
行ってらっしゃい
ミーンミーンミーン
初兎
暑苦しい蝉の歌で目を覚ます
初兎
大きなあくびを1つ漏らして光が降り注ぐ空を見上げる
初兎
りうら
青空の下歩いていると赤色の髪の毛が視界に飛び込んでくる
りうら
初兎
今日何日だったっけなーと考えているとりうらが満面の笑みを浮かべて言う
りうら
初兎
りうら
初兎
りうら
初兎
少しからかうと自分の髪の毛と同じくらい顔を真っ赤にするりうら
初兎
りうら
俺より2つ年下のりうらはまろちゃんというかっこいい彼氏がいる
遠いのに定期的に新幹線に乗ってりうらに会いに来ている
きっと,腕についてるブレスレットはまろちゃんから貰ったものなんだろう
りうら
初兎
りうら
嬉しいような,悲しいような何とも言えない顔で微笑むりうら
そんな姿に何かがズキンと痛んだ
わかるよ,俺も同じだから
りうら
セミのぬけがらを横目にりうらがニヤリと笑って言う
初兎
りうら
りうらがニヤニヤ笑って俺を小突く
りうら
りうら
初兎
りうら
りうら
初兎
りうら
りうらが楽しそうに俺の薬指についているものを見ながら話す
もう少し
もう少しでピンク色の髪をした彼に会える
りうら
りうら
初兎
りうら
初兎
教えたりしたらないちゃんと会いたくてずっとうずうずしてたやつみたいやから絶対言わん!
そう心に決めて指輪を握りしめる
ミーンミーンミーン
今日も蝉の歌を聞いて彼の帰りを待っている
「夏の蝉が鳴く頃に,また君に会いに来るね」
待っとるよ
ずっとここで待っとるから
if
一応そう断りをいれて部屋に入る
散らかった服に埋もれているないこを見てため息をつく
if
ないこ
太陽がてっぺんにあるにも関わらず,ないこはパジャマに包まれて暗い部屋で寝ている
昔はあんなに頼りになったのにな
恋人と離れてから何においてもやる気が出ないらしく,ずっとこの調子だ
いつものようにカーテンを開けると蒸し暑い風が吹き込んでくる
if
ないこ
if
if
ないこ
if
ないこ
返事無し,か
ため息を一つこぼして俺は部屋の服を回収する
ミーンミーンミーン
if
うわ,もう蝉の季節か
蝉のぬけがらとか死骸が落ちてくるやん…終わった…
if
そう呟きながら部屋を出ていこうとするとグンっと後ろに引かれる
if
ないこ
if
ないこ
さっきとは打って変わって目をキラキラとさせるないこ
ないこ
1年に1度,お盆の期間
その時だけ,ないこは初兎に会いに行ける
部屋に引きこもってるないこはきっと,蝉の声で初兎に会える日が近づいていることを感じるんだろう
ないこ
さっきまでの虚ろな目は消え,みるみる血色が良くなっていくみたいだった
俺がりうらをちゃんと愛せているのか不安になるくらい,ないこは初兎のことを愛していた
if
ないこ
ないこはきっと,初兎の近くにいるべきなんだろう
初兎の隣にいれば,ないこはこんなに明るく楽しく毎日を生きれるのだから
……でも
きっと,初兎はそれを望んだりしないんだろう
それが分かっているからないこは1年に1度だけ,初兎に会いにいくんだ
俺は着替えるないこを横目に蒸し暑い部屋を出た
ミーンミーンミーン
ないこ
流れ落ちる汗を拭って蝉の大合唱を聞く
ここに来るのは,今回で3度目だ
ないこ
ただ歩くだけでも運動不足のこの体には結構堪えるな…
でも,体が悲鳴をあげるのに反比例して心は元気になっていくみたいだった
ないこ
彼へのプレゼントと最後の一文がいつも同じの手紙が袋の中で揺れていた
ミーンミーンミーン
いつもと同じように,色とりどりの花に囲まれた場所で愛人を待つ
1年に1度,このお盆の時期の1日だけないちゃんは俺に会いに来てくれる
それを毎年,今か今かと待っている自分がいる
初兎
でもその俺がないちゃん離れできてない
初兎
あの時,確かにないちゃんが俺がいなくても幸せになれるように願ったはずなのに
毎年俺はここでないちゃんの帰りをずっと待っている
やっぱり俺は,今でもないちゃんが好きなんや…
ミーンミーンミーン……
ふと,蝉の声が聞こえなくなったかと思うとぶわっと強風が吹く
初兎
びっくりして
目を閉じて
また,開く
「夏の蝉がなく頃に,また君に会いに来るね」
初兎
去年より少し背の伸びた大好きな人が俺の前に座る
ないこ
初兎
ないこ
初兎
涙を必死にこらえて少し大人っぽくなったないちゃんの顔を見る
……あぁ,やっぱりすごくかっこいい
ないこ
ないこ
ないちゃんが真っ白なアイリスを見せてくれる
初兎
ないこ
ないこ
初兎
大丈夫だよ
ないちゃんは充分,俺のこと大事にしてくれとるよ
だから……だからっ…
初兎
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
ないこ
初兎
もう遅い
もう全部手遅れだ
ないこ
俺は目の前で泣いている大好きな人の涙を拭ってあげることすら出来ない
ただ…彼が幸せになれますようにと祈ることしか許されない
初兎
初兎
俺らは“すき”の2文字も伝えることができない
もし話せるのなら,どんな辛い試練だって乗り越えてみせるのに
ないこ
ないこ
そう言いながらないちゃんは線香を取り出してロウソクに近づけ火をつける
そして手で火を消して俺の目の前にゆっくりとさす
その動作のどれもが綺麗で切なくて
俺の目にはスローモーションに写る
ないこ
目をつぶって,手を合わせて
それはまるで俺に話しかけるというよりなにかお願いごとをしているみたいだった
ないこ
合掌が終わったないちゃんが袋から細長い箱を取り出す
ないこ
初兎
ないちゃんが丁寧に,少しもったいぶるようにして箱を開ける
俺の胸がありえないほどにドキドキして止まらない
ないこ
紫色の宝石と小さな真珠がちりばめられたおとぎ話にでてくるようなネックレスが箱の中で眠っていた
初兎
きれい以外の言葉を失ってしまったかのようにその一単語しか声に表せなかった
嬉しくて,感動して,ちょっぴり泣きそうになりながらじっと彼からの言葉を待つ
ないこ
ないこ
初兎
会えなくなってからどんどん君への好きが溜まっていくみたい
それはすごく辛くて,幸せなことだった
ないこ
初兎
ないこ
初兎
ないこ
初兎
ここにおるよ
ずっとずーっと前からここにおるよ
ないこ
初兎
初兎
ミーンミーンミーン
夏の蝉が鳴く頃に
初兎
ないこ
夏の僕らの泣き声が響く
ないこ
ないこ
ないこ
初兎
しばらく2人で叶わない現実を憂いて子供みたいに泣く
やがて俺らの愛を引き裂くように
月が夜の訪れを知らせる
ないこ
虚ろな顔でないちゃんが呟く
ないこ
アイリスと,ネックレス,それから手紙が俺の前に静かに置かれる
ないこ
ないこ
初兎
あのね,ないちゃん
俺,ないちゃんに愛して貰えて世界一幸せな人になれた
やから,その幸せはまた違う人に分けてあげなきゃ
初兎
初兎
初兎
この声が届かないと分かっていても,そう言わずにはいられなかった
この胸が痛むのは,きっと気のせい
ないこ
ミーンミーンミーン
ないちゃんが去ったあと,置かれた手紙を開く
初兎
初兎
ミーンミーンミーン……
夏の蝉がなく頃に,また君に会いに来るね
雫希
語彙力…もっと欲しい……
涙希
今回主の中で決めていたルールがありまして…
死という言葉を使わない
これで🐇さんと🐤さんがもうこの世に居ないという事実を表そうと努力しました…
いやー,でも難しかったです。とても
雫希
涙希
🐇さんがいることで幸せになれる🍣さんと
自分以外の誰かと🍣さんが幸せになることを願う🐇さん
2人の行く末は,蝉の声が聞こえなくなる前に皆様の中で完結させてくださいませ
雫希
雫希
涙希