リモネン🍋🥛
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きっと誰も、こんなことになるなんて、思っても見なかっただろう。
桃
人との付き合いがどうでもよかった俺に、彼らは話しかけてきた。 多分、その事も含め、面白がって聞いてきたのだろう。
なんとなく勉強して、なんとなく部活に入って、なんとなくこの仲良しグループに入った。
特別良い感情はあった訳じゃ無いけど。
桃
桃
桃
桃
コイツらのいう『アイツ』は、多分赤い髪をした.....___
桃
りうらとは、中学に入って疎遠になった。小さい頃は、仲がよかったけど。今となっては、どうでもいい関係となった。
桃
それはお前らが悪いんだろう。 という言葉は喉から出そうになる寸前で飲み込んだ。
桃
コイツは何を言っているのだろうか。
桃
桃
どこを聞いたら頭が良いとなるのだろうか。反吐が出る、頭の悪い考えだ。
桃
彼らは俺が生徒会長というのをいいことに、面倒事に付き合わせる。 何か悪いことをしたら、俺に庇ってもらうつもりらしい。
べつに、そこまでの権限ないけど。
桃
桃
赤
りうらからの返事がない。本を読むのに集中しているからだ。
赤
それにしても、めっちゃ集中してんな...
アイツが大きな声を出しながら本を取り上げた。
赤
赤
赤
赤
キョトンとし、純粋な眼差しを向ける。
桃
赤
とても嫌そうに、渋々屋上に向かう。
そんな態度で良いのだろうか。 きっと彼らはお怒りだ。
まぁ、俺にはどうでもいいけど。
赤
赤
酷い光景だと思った。
この状況を止めようとしない俺は、彼らと同じような人間なのだろう。
赤
赤
桃
ビックリしすぎて、思わず声が出る。
りうらが彼らに反抗したのだ。
赤
赤
赤
りうらは淡々と話進める。 俺たちの声は届いていない。
赤
赤
赤
赤
沈黙が続く。
赤
赤
赤
バタンッ
気まずい空気が漂う。
桃
すこし機嫌を取ろうと思ったけど、遅かったみたいだ。
桃
桃
桃
蝉が煩く鳴く。
溶けてしまいそうな程に暑い夏の季節。
俺はこの日
初めて天邪鬼を見た。
続く
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