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審神者
こんのすけ
まだ雪解けを知らぬ本丸の3月初旬 審神者とこんのすけは 庭掃除をしていた
審神者
こんのすけ
審神者
1人と1匹は口々に冷えをこぼしながら だだっ広い境内を掃除して歩く
審神者
こんのすけ
審神者
とぼとぼと境内を練り歩きながら いよいよ本丸の片隅に差し掛かる
審神者
こんのすけ
審神者
こんのすけ
審神者
審神者
こんのすけ
こんのすけは随分焦っているようで 急ぎ足で声のする方へ走る
審神者
こんのすけ
審神者
林の影から威勢のいいかけ声 その正体は
稲葉
審神者
こんのすけ
昨日手負いで帰ってきた稲葉江が上半身を晒し汗だくで木刀を振っていた
審神者
審神者
稲葉江は審神者達に気付いても尚一瞥を送ったのみで素振りを止めない
審神者
稲葉
こんのすけ
審神者
審神者
審神者
稲葉
審神者の叫びに似た一言でようやく 稲葉は素振りを止める
稲葉
審神者
稲葉
稲葉
稲葉江はいら立ちからか、眼光を鋭く 審神者を睨む
審神者
審神者
こんのすけ
稲葉
審神者
審神者
審神者
審神者
稲葉
審神者
その時、審神者は高い背丈へと真っ直ぐ背伸びをし、 手の甲で彼の頬を張り飛ばす
稲葉
こんのすけ
審神者
審神者
審神者
審神者
稲葉
稲葉江は振り向きもせず、 静かに打たれた頬に触れる
審神者
審神者
暫しの間の後、静かに稲葉は審神者に振り向いた
稲葉
審神者
審神者が呆気にとられたのも、 振り向いた稲葉江の表情は思いの外 優しい笑みだったからだ
審神者
審神者
稲葉
審神者
稲葉
審神者
審神者
稲葉
審神者
審神者
審神者は無意識に、稲葉江へと 手を差し伸べていた
稲葉
審神者
その手を、稲葉江は優しくとる
審神者
審神者
審神者
こんのすけ
こんのすけ
手を繋いだ二人の後ろ姿を、 管狐は静かに見守った