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ある雲ひとつない 快晴の日

ふっとそちらに目をやると

草木が豊かな 公園が目に入った

少し疲れ気味の私は その公園へと足を運んだ

公園に足を踏み入れた瞬間

ねぇ

そんな声が聞こえた

思わず私は、 その声のする方を見た

そこには、

ジャングルジムの上で 足を組み頬杖を 付いている、

不思議なオーラを 纏った男の子が こちらを見下ろしていた、

???

続けて男の子は

???

君だよ!君!

???

アメジストの髪色で、

???

深海みたいな瞳の君のこと!

そこでようやく 私の事だと気が付いた

わ、私?

???

そうそう!

わ、私に何か用?

呼び止められた意味が 分からなくて聞き返した

すると男の子は 意味のわからない言葉を 口から発した

???

君の空は晴れているかい?

………

どういう意味ですか?

名前も知らない 男の子からいきなり

「君の空は晴れているかい?」 と意味の分からない 言葉を言われた

頭は混乱の2文字しかない

続けて君は

???

そのままの意味だよ!

???

今日は快晴だけど

???

君の空は曇っていて

???

今にも雨が降りそうじゃないか

私の、空?

それに貴方の名前は?

???

僕?僕は

陽太

陽太(ひなた)だよ

陽太

君は?

私は雨(あめ)

陽太

なるほどね〜

陽太

あ、早速で悪いけど

陽太

君大丈夫?

いきなり心配されても 何に心配されているのかが 分からない

陽太

さっきも言ったじゃん!

陽太

君の空が雨模様なんだよ

私の空ってどういう事ですか...

陽太

君の__

”心”の空だよ

こ、ころ?

私の心は 雨が降りそうなんだ そう理解するのに 数秒必要だった

私の心は雨が降りそうなの?

陽太

そうさ、灰色の大きな雨雲が君の心に掛かってる

陽太

顔に出てくるほどね

顔に…

確かに最近は 何事も上手くいかなくて 疲れているけど そこまでじゃない

陽太

何かあったの?

何も無い

普通に過ごしてるだけ

陽太

塩対応だなぁ…

陽太

普通は人によって変わるんだ

陽太

顔に出るくらい大きな雨雲が掛かってるなら

陽太

少し休むのがいいと思うよ

いきなり声をかけてきて 「休め」って言われても

今まで積上げてきたものが 壊れる様な気がして すごく嫌だ…

無理、かな…

陽太

どうして?

どうしてって言われても、

陽太

君のために休むんだよ?

だって、

だって!

私は大丈夫だし…

私が休んだらみんなに

迷惑かけてしまう、から…

陽太

………

迷惑をかけてしまう、から…

この子は優しいんだ

優しいからこそ、 無理をしてしまう

まるで”かあさん”みたいだ

見た時から思った

黒く染った 深海みたいな瞳

顔にはモヤが 掛かったみたいに 沈んでいる

きっと”大丈夫”で この世界を 生きてきたんだろう

それにもう少し進めば

取り返しのつかない 所まで進んでいる

だから、僕が止めなきゃ

もう二度と

母さんみたいな人を

出さない為に

陽太

…………

さっきから何も言わない

何か考えているのだろうか それとも呆れたのだろうか

あれだけ喋っていたのに いざ何も言わなくなると こうも不安になるんだ

そう考えていると やっと言葉を発した

陽太

君は、

陽太

君は”勘違い”をしている

はい?

やっと喋りだしたと 思ったら勘違い この子は 何が言いたいのだろうか

しばらくの間 また沈黙が続いた そしてやっと 喋りだした

陽太

潰れてから休むんじゃない

陽太

”潰れる前に休むんだよ”

その言葉を聞いた瞬間 矢で撃たれた気がした

図星過ぎてだろうか、 やっと、ブレーキが かけられた様な気がした

気が付いたら 私の頬を伝う

大粒の雫に

気が付いた

(ポロポロ)

その雨は止まることなく 溢れてきている

陽太

泣きたい時に泣けばいい

陽太

人の目なんて気にしなくていい

陽太

いっぱい泣けばスッキリするよ

ありがとう…ありがとう…(ポロポロ)

私は陽太を前に 「ありがとう」 この言葉を何度も

何度も繰り返し泣いた

私の中にあった大きな雨雲は 雨を落として軽くなった

陽太が言いたかった事は こういう事だったのかな…

陽向くんの言った 「潰れてから休む」ではなく 「潰れる前に休む」 この言葉は キクヒトさんの言葉です。

許可は取りました。 YouTubeで活動している 方なので良かったら 行ってみてください

詳しくはコメント欄に 書いておきます

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