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樋口 椿

(おつかいだる……)

樋口 椿

(母さんめ…俺の大事な休日を潰しやがってぇ……)

朝桐 海里

あれ?椿ちゃん?

声のする方を見ると、海里がニコニコと笑いながらこっちへあるいてきてあた。

樋口 椿

海里さん!?

朝桐 海里

奇遇奇遇〜

朝桐 海里

なにしてんの?

樋口 椿

おつかいです

朝桐 海里

あはっ、小学生かよー

樋口 椿

からかわないでください!

朝桐 海里

はいはい

朝桐 海里

んじゃ、俺もついていこっと

樋口 椿

海里さんの用事はいいんですか?

朝桐 海里

うん!ブラブラしてただけだし

樋口 椿

ブラブラ?

朝桐 海里

ブラブラ!

朝桐 海里

えーと、

朝桐 海里

ジャガイモに人参に……

朝桐 海里

カレールー!

朝桐 海里

椿ちゃんの夕食はカレーだね〜

樋口 椿

余計な推測しないで下さい

朝桐 海里

えー!

朝桐 海里

いいじゃんか

樋口 椿

…まあいいですけど

朝桐 海里

いいんかーい

樋口 椿

(海里さんに宍戸くんとの関係聞きたいな)

樋口 椿

(中学の時は同じ陸部だって言ってたし、どうして海里さんが宍戸くんを嫌っているのか知りたい)

朝桐 海里

なに?何か知りたいことであるの?

樋口 椿

えっ

朝桐 海里

椿ちゃんは顔に出すぎ!

樋口 椿

…すみません

朝桐 海里

えっちな質問じゃなかったら答えれるけどー?

樋口 椿

朝桐 海里

あ、えっちな質問なんだ?

樋口 椿

ち、違いますし!

朝桐 海里

じゃあ教えて?

樋口 椿

……

樋口 椿

どうして宍戸くんを嫌ってるんですか?

海里の笑顔が少し引きつった。

樋口 椿

同じ陸部だって聞いたんですけど…

朝桐 海里

……

朝桐 海里

言いたくないなぁ

樋口 椿

じゃ、じゃあ無理にとは言いません!

朝桐 海里

んー…

朝桐 海里

ま、嫌いなところを1つあげるなら

朝桐 海里

「嫌いなところ」かな!

樋口 椿

答えになってませんが…

朝桐 海里

あっはは!

樋口 椿

(俺に教えたくない…いや教えられないことなのかも)

朝桐 海里

ま、知りたいなら秀星本人に聞いてよ

朝桐 海里

自覚あるかは知らないけどさ

樋口 椿

はい

朝桐 海里

んじゃ、次は俺の質問ねー

樋口 椿

なんですか?

朝桐 海里

逆に聞くけど__

朝桐 海里

椿ちゃんは秀星とどんな関係?

ドキンッ…

樋口 椿

えっ

朝桐 海里

おっ、秀星よりも顔に出てる

朝桐 海里

なになに?教えてくれねーの?

樋口 椿

……そ、れは__

樋口 椿

(Ωとαの関係だなんて…言えない)

樋口 椿

言えないです

朝桐 海里

なぁんだ

朝桐 海里

…じゃ、いいや

朝桐 海里

おつかいも済んだことだし、カラオケでも行こうか

樋口 椿

俺歌苦手です

朝桐 海里

想像つくわ〜

樋口 椿

想像しないでくださいよ

朝桐 海里

じゃ、どこ行く?

樋口 椿

どこも行きませんって__

ドクンッ

樋口 椿

ん"、ッ!!!

椿はその場に胸を押えてしゃがみ込んだ。

朝桐 海里

椿ちゃん!?どうしたの!?

樋口 椿

はぁっはぁっ、

体が熱い。

樋口 椿

(や、ば)

これはヤバイ

朝桐 海里

つ、ばきちゃん…?

「ヒート」だ。

3ヶ月に1度の周期でやってくるヒート(発情期)。

それになると、繁殖行為のことしか考えられなくなり、それ以外の行動が出来なくなってしまう。

樋口 椿

あぁ…ッ、うっ…

朝桐 海里

………

朝桐 海里

もしかして、椿ちゃん__

樋口 椿

(やばい、これはホントにやばい)

樋口 椿

(えっちな気分なって、おかしくなる)

樋口 椿

(薬出さなきゃいけないのに…あそこがムズムズして__)

樋口 椿

うぁ…海里さぁん…ッ

椿は助けを乞うように涙を流し、海里を見上げた。

朝桐 海里

…っ!

朝桐 海里

椿ちゃん!こっち!

海里は椿の手を引き、走り出した。

2人は人気のない所へ移動した。

樋口 椿

海里さん…ッ、抑制剤…

朝桐 海里

抑制剤?

樋口 椿

はぃッ…カバンの…、はぁ…

朝桐 海里

カバンだね!わかった!

海里は椿のカバンを漁り始めた。

樋口 椿

(頭ぽわぽわする)

樋口 椿

(死ぬ…体熱い)

椿はTシャツを脱いだ。

樋口 椿

はぁ…はぁ…

樋口 椿

(ず、ズボンも…)

朝桐 海里

ストップ!椿ちゃん!それはアウト!

樋口 椿

へぁ?

朝桐 海里

ほら、抑制剤!水!飲んで!

樋口 椿

…ん

椿は海里から渡された水で抑制剤を腹へと流し込んだ。

朝桐 海里

…よし。効き目が効いてくるまでここにいよう

樋口 椿

…うぅ…

朝桐 海里

大丈夫?

朝桐 海里

体熱いよね、しんどいよね

樋口 椿

うぁ…ッ

朝桐 海里

大丈夫。俺がいるよ

椿は海里にギュッと抱きついた。

朝桐 海里

!!

樋口 椿

何もしないので…

樋口 椿

このままいて、いいですか…?

朝桐 海里

……

樋口 椿

……

朝桐 海里

椿ちゃん。流石の俺でもそれは__

樋口 椿

…………

椿はスースーと寝息を立てていた。

朝桐 海里

…は?

朝桐 海里

寝てるし…

海里の膝を枕にし、椿を寝かせた。

そして大きなため息をつく。

朝桐 海里

…「ヒート」だよな、アレ

朝桐 海里

初めて見たぁ…つか、椿ちゃんΩだったんだ__

朝桐 海里

……

朝桐 海里

βだぞ、俺は…

朝桐 海里

βまで惑わすのかよフェロモンってやつは__

朝桐 海里

…ふぅ

朝桐 海里

理性保てた俺、賢すぎ

赤い糸を結びたい

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