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私のアール

私のアール

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私のアール

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2022年01月08日

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私屋上で靴を脱ぎかけた時に

美優

はぁ

アハッ、

三つ編みの先客に声を掛けてしまった

美優

ねぇ、やめなよ

!?なんだよ、

お前に関係ねぇだろ

ほっといてくれ、

美優

悩み聞こうか、

口をついて出ただけ

本当はどうでもよかった

なんで聞いてくれるんだ?

美優

先を越されるのがなんとなく

美優

癪だった。

三つ編みの子は語る。

でも、何処かで聞いたようなこと。

なんだよそれwまぁそうだな、

運命の人だった

どうしても愛されたかった。

美優

ふざけんな

美優

そんなことくらいで

美優

私の先を越そうだなんて!

美優

欲しいものが手に入らないなんて

美優

奪われたことすらないくせに!

話したら楽になった。

ありがとな、グスッ

三つ編みの子は、消えてった。

さぁ今日こそはと靴を

脱ぎ掛けたらそこに

万次郎

はぁ、

 背の低い男の子

また声を掛けてしまった。

美優

悩み聞くよ、

背の低い子は語る。

万次郎

クラスでの孤独を

万次郎

無視されて奪われて

万次郎

居場所がないんだ

美優

ふざけんな

美優

そんなことくらいで

美優

私の先を越そうだなんて!

万次郎

ビクッ

美優

それでも、

美優

家では愛されて

美優

温かいごはんもあるんでしょ?

万次郎

お腹がすいたグスッありがとな

背の低い子は、消えてった。

そうやって何人かに

声をかけて、追い返して

私自身の痛みは誰にも言えないまま

初めて見つけたんだ。

似たような悩みの子

何人目かに会ったんだ

黒いカーディガンの子

春千夜

家に帰るたびに

春千夜

増え続ける痣を

春千夜

消し去ってしまう為

春千夜

ここに来たんだ

美優

そっか、

口をついて出ただけ

本当はどうでもよかった

思ってもいないこと

でも、声をかけてしまった。

美優

ねぇ、やめてよ

あぁどうしよう

この子は止められない

私には止める資格がない

美優

それでもここからは消えてよ

美優

君を見ていると苦しいんだ

春千夜

じゃあ今日はやめておくよ

目を伏せたまま消えてった。

美優

今日こそは、誰もいない、

美優

私1人だけ

誰にも邪魔されない

邪魔してはくれない

カーディガンは脱いで

三つ編みをほどいて

美優

背の低い私は

今から飛びます。

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