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🤖のやりたいことの話。 🤖視点 出演 🤖、📡
ケイン/オーの所有権を■■■■からレダー・ヨージローへ移行します。
………
…………………
…………………………完了。
ケイン/オー起動します。
犬の映像を眺めながら炬燵でスムージーを作る。
かれこれ1時間は同じ作業をしているだろうか。
一度に2杯分しか作れないのだから仕方がない。
きっと会長は5分で逃げ出すだろう。
警察を辞めて生活ががらりと変わった。
自由な時間が増えたのだ。
その時間を有効活用するためにリサセンに籠ったり、ゴミを回収しに回ったり、ホットドッグを売ったり。
ランドさんは働きすぎだと言うけれど、正直、自由な時間はロボットを苦しめる。
私はプログラムされている事しかできない。
主人に与えられた仕事を熟すだけ。
自由を与えられたとて何をして良いのかわからないのだ。
だからこうしてスムージーを量産している。
しかしこのままでは車の中がスムージーだらけになってしまう。
さて、どうしようか。
レダー
ずっと静かだった無線から突然男の声がした。
声質からレダー・ヨージローだと判断する。
ケイン
レダー
一言、二言会話をし、無線が切れたかと思えばアジトの扉が開かれた。
レダー
ケイン
店長は炬燵に入り何をするでもなく私が作業するのを見つめていた。
レダー
ケイン
レダー
ケイン
レダー
カップに注いだばかりのバナナスムージーに口を付ける彼は、私の所有者だ。
彼から出された命令には何よりも優先的に応えなければならない。
ケイン
レダー
ケイン
レダー
だがしかし、彼は指示を出さない。
命令を下さない。
ただ私を傍に置き、放置し、離れていく。
だからインストールされたものの中から仕事を選び、スタッシュが一杯になるまで繰り返すしかない。
人間はみな驚くけれど、これが私の普通。
レダー
ケイン
やりたい事とは何だろう。
ギャングの話は前々から聞いていたけれど、まさか私までボスになるとは思わなかった。
だって私はロボットで、主人と同じ地位に立つのはおかしなことだから。
ケイン
レダー
ケイン
何も変なことを言ったつもりはない。
それでも店長は驚いた顔をした後、何ともいえない笑みを浮かべた。
レダー
ケイン
レダー
店長は独り言をブツブツ呟き、やがて答えを出したのか私の顔を真っ直ぐに見つめた。
レダー
ケイン
レダー
私が私を所有する?
意味がわからない。
ケイン
レダー
ケイン
レダー
ケイン
CPUをフルに回転させても適当な答えは見つからない。
次第にファンも回りだし内部から変な音が鳴る。
それを見ていた店長がガハハと笑いヒントをくれた。
レダー
ケイン
リサセン、ホットドッグ、車、お金。
ケイン
レダー
ケイン
レダー
大事なものが答え。
その意味を理解しようと脳を働かせる。
大事なものをどうしたい。
どうなることが好ましい。
私が私に下すべき命令は。
ケイン
ケイン
レダー
ケイン
レダー
ケイン
レダー
ケイン
早速プログラムを上書きしなければ。
一度シャットダウンするとしよう。
ケイン/オーの所有権をレダー・ヨージローからケイン/オーへ移行します。
……
……………
エラー。
いいえ。合ってますよ。
………
……………
……………………完了。
続いて最優先事項を設定します。
『868を守ること。』
………
設定完了。
ケイン/オー再起動します。
END
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