Crush

私はただ普通に過ごしたかった

普通に過ごせばいいと思った

目立たない方がいいと思った

なのになんで今

あの、宮治が目の前にいるの

どういうことだ

彼の言っていることが理解できない

こいつは何をしたいの

右？左？

自分は右利きだし右にするか

あぁまんまと引っかかってしまった

そういう事か

仕方ない行こう

治くんは私の手を引っ張り、淡々と歩いていくだけ

私はただ一人でいたいだけだし

治くんは急に目を輝かせてこちらを見てくる

おにぎりが食べたいのだろう

仕方ない

すごい美味しそうに食べるな

緊張か

あげたのは私の好きないちごだった

意外と話しやすいかもしれない

キーンコーンカーンコーン

やばい

私は 教科書を忘れてしまった

隣の人に見せてもらった

彼は分からないのか戸惑っていた

だって初めに話しかけてくれた人だもん

もう帰ろ

治くんは

そっか部活か

て、何言ってんの私

帰ろ、、

なにこれ、、

見るからに恋文かなんかかな

そりゃそっかモテるもんね

なんで私に頼むんだろう

他に頼んで欲しい

ちょっと寝るか

数時間

やばい結構寝てた

なわけあるかい

嫌だってそんなことありえへんし

あいつから渡してくるはずないもんな

俺のただの

『片思い』やし、