小学生の頃
クラスメイトに 相手の能力が見える能力を持つ 男の子がいた
みんな、能力を見てもらっていた
もう能力が開花している子は 「あってる!凄い!」と
開花していない子は 「自分の能力はそんなのなんだ」 と感心する
僕はまだ、能力が開花していない
僕は自分の能力を知るべく その男の子に近づいた
玲央
男の子
男の子はくるりと僕の方を向いた
僕は、緊張しつつも 会話を続ける
玲央
男の子
玲央
僕は勢いに任せ、男の子に迫る
男の子
玲央
僕は、ワクワクと 体を揺さぶらせた
男の子
男の子は俺の顔をじっと見つめる
この男の子は 相手の顔を3秒間見つめることで 相手の額辺りに その相手の能力の能力名と 能力の詳細が表示され それを見ることで 知ることが出来るそうだ
「どんな能力だろうか」 とワクワクしていると 男の子が困惑の声を漏らした
男の子
玲央
男の子
男の子は、困惑した様子で答える
男の子
玲央
僕は、一瞬思考が止まった
玲央
僕はあたふたと男の子に聞く
男の子
男の子は焦って僕と向き合う
男の子
男の子
僕は、その説明の意味を 一瞬では理解できなかった
しかし理解した瞬間 ぶるっと身震いした
男の子
男の子
男の子は、盛大に焦り始める
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイトの声が聞こえる
クラスメイト
玲央
僕は助けを求め男の子に近づいた
男の子
しかし、男の子は声を張り上げ 俺に手を伸ばす
僕は、ダンッ、と押し倒されて しまった
玲央
男の子
男の子
男の子
玲央
男の子は、小走りで 教室を飛び出してしまった
その後、僕は精神病院に 男の子と一緒に連れていかれた
大袈裟だと思ったが 学校の指示のため逆らえない
しかし、精神病院に着いた後 経緯を説明した結果 能力関係専門の病院に 連れていかれた
そして、そこで分かったことが2点
まず、僕は無能力者だった
能力を持っていなかったのだ
ただ能力が出ていないだけだと 思っていたが 検査した結果そもそも無いそう
正直、それを聞いた時は 結構ダメージ食らった
しかし、神様がその代わりのものを 僕に与えてくれたようだ
それが2点目
僕は、"能力が効かない"
洗脳も効かない バフを付ける能力も効かない
普通の毒は効いても 能力で作られた毒は効かない
能力でバリアが張られていても するりと通り抜けてしまう
そして、さっきのように 能力を見られることもない
完全に"能力"を遮断する体
それが、僕だ
そしてこれは、能力ではなく体質
だから、僕は一生 能力を遮断して生き続けるのだ
能力を受けることができない
それは、とても辛いことだった
玲央
僕は、月が綺麗に見える浜辺で ボーッと夜空を見上げていた
玲央
僕はそう呟きながら 静かに虚しく微笑んだ
僕はもう、高校一年生
将来や職業についてを しっかり考えはじめなければ いけない時期だ
しかし、僕のような何も無い人間を 誰が雇うと言うのだろうか
あの男の子とも仲直りできてないし 「能力が効かない無能力者」 とクラス全体に引かれ 友達も少ない
その上、あの後の僕は 何かを伸ばそうとも 努力しようともしていない
能力が無いと聞いて 効かないと聞いて
化け物だと叫ばれて
完全にやる気を失ってしまった
なんの取り柄もない人間だ
能力無し、特徴無し
玲央
そう、毎度のように思う日々
玲央
玲央
僕は、砂浜に寝っ転がる
玲央
玲央
そう言って、僕は立ち上がった
玲央
これが、僕の始まりだ
名前:東 玲央(あずま れお) 性別:男 年齢:16 学年:高一 性格:ふわふわ、不思議、ミステリアス 一人称:僕 三人称:君、(名前)さん 裏の仕事:なんでも屋 能力:無 特技:ポーカーフェイス、どんなものでも人並みにはこなせる 趣味:ぐーたら 過去:無能力の上、能力が効かないという特殊体質。そのため自分は何もできないと錯覚し、全てをそこそこでこなしつつ、なにも努力せずただボーッと過ごしてきた。
玲央
玲央
コメント
17件
はい神
アンタ天才か?
あーもう好きですちゅっちゅっ(???) りょかいです!