真面目系親衛隊長

今日は新歓なわけだが。 この日が来るまで蒼には色んなことがあった。 だけど僕は巻き込まれないよう回避した。

副会長をはじめ生徒会の面々、さまざまな美形たちそれも役職持ちばかりがことごとく蒼に夢中になっていった。 え、なんか魅了使ってる？とかファンタジーなことを考えてしまった。 今日は1年、2年、3年と学年ごとに並んでいるのでばったり会うこともないだろう。

くじ引きは『鬼』だった。やった楽できる。 みんなが捕まえたがらないFクラスの奴は僕が捕まえてやろう。ニヤァ。

人の顔を勝手に覗き込んできたこいつは同じクラスの古柳景（こやなぎ　けい）金髪金眼のチャラ男だ。会計の古柳界（かい）とは従兄弟関係らしい……うん。確かに似てる。

早口で捲し立て兎のようにﾋﾟｭﾝと逃げていった

『鬼』と『兎』にはハンデでスタートに時間差があり。さっきみたいに調子に乗った『兎』が『鬼』をスタートの時間まで煽る奴がいるのだ。

『5秒のカウントダウンの末、『鬼』はスタートをお願いします。』

いた！あの金髪に背格好！絶対アイツだ！ 後ろから追いかけても僕の足なら追いつけるだろう。普段床運動しかしてない奴が陸運動してる奴に勝てると思うなよ！！

ピー！

顔面から倒れてしまったが古柳なら問題ないだろう。ここに来るまでにサボっていたFクラスの奴らは全員捕まえてきたのでもうすることないし僕もサボろうかなー。

会長追いかけてもいいな。と色々考えていたら起き上がった古柳が僕を地面に押し倒してきた。は？

え、待っっって。誰コイツ？？

こいつ多分生徒会会計だ、マジでアイツと似てる。

ひぇっ キレてるぅ〜！！

手を振って去っていった。もっとなんか言われると思ったけどアイツの知り合いと関わりたくもないのかもしれない。

結局アイツは見つけ出せなく、鬼ごっこは終了した。