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1件
1.はじまりの旋律
登場人物紹介あり
nmmn 茈×赫 キャラ崩壊 オリキャラ 注意
似ている作品があってもパクリではありません。
⚠下手くそ注意⚠
⚠誤字、脱字注意⚠
⚠ご本人様には関係ありません⚠
💬検索避けお願いします
⚠今回少し長めです⚠
これらのことに了承していただける方のみ先へ
🄾🄽🄴 🄲🅄🅂🄷🄸🄾🄽
主な登場人物
暁映学園高等部
赫
茈
翠
陽咲高校
桃
黈
瑞
🄾🄽🄴 🄲🅄🅂🄷🄸🄾🄽
朝のチャイムが鳴る前、 いつも通り早めに教室に着く。
椅子に座って机に教科書を並べる。
クラスメイト
赫
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
クラスメイト
赫
皆に笑顔で返事をする
崩さない声のトーン。自然な笑顔。
感情は乗せすぎない。
それが“暇津なつ”
もう何年もこんな風に過ごしている
気づけば俺は これが当たり前になっていた
優しくすること。空気を読むこと。
周りに合わせること。断らないこと
いつも同じ態度で居ること。
そんな俺を誰も疑わない。
先生も、親も、クラスメイトも。
だってそれが“暇津なつ”だから。
皆が笑っている時。泣いている時。
俺はいつも遠くに居る。
本当の“俺”なんて、 もうどこに居るかも分からない。
……俺は何がしたかった?
ふとした時、胸の奥から聞こえる声
でも答えは出ない。
好きだったことも、夢も。
全部何処かに 置いて来てしまったから。
放課後、授業が終わって、校舎には人の気配がほとんどなくなっていた
この時間帯が一番好きだった。
誰とも話さなくていいし、自分の表情を気にしなくて済むから。
赫
赫
それが“正解”だと思っていた。
ちゃんとした子って呼ばれたかった
嫌われないように、 好かれすぎないように。
目立たちすぎず、 でも褒められるように。
そうやって生きてきた。
“好き”も“おもい”も
…そんなの、思い出す意味もないと思っていた
〜〜♪〜♫〜♪
ふと──耳に、音が触れた。
ピアノの音。
それに重なるように、誰かの歌声。
不器用だけど、優しい音。
きれいというより、まっすぐだった
校舎の静けさに、 するりと入り込んでくる。
軽くて、でもどこかまっすぐな音。
なんとなく、歩く足を止めた。
なぜかその音が耳から離れなくて、 気づけば音の方へと 引き寄せられていた。
音楽室の前。
扉が少しだけ開いていて、 そこから光と音がもれていた。
中を覗くとピアノの前に誰かがいた
ゆるく着崩した制服に、無造作な髪
でも、指先は真剣で、まっすぐ音にむかっていた。
きれいとは違う。
でも耳に残る。
刺さる音。
気づいたときには、 ずっと立ち止まって聴いていた。
演奏が終わる。
その人は、俺に気づき、 ふっと視線を向けてきた。
茈
低くて、でもあたたかい声だった。
赫
いつも通りの表情で答える。
茈
赫
言ったあと、ちょっとだけ後悔した
失礼だったかもしれない。
けど──本当に思った。
でも彼は笑った。
茈
その答えが少し意外だった。
自分の音。
そうやって言える人がいるんだ。
茈
茈
俺は一瞬迷って、名前を返す。
赫
茈
繰り返すように名前を口にする。
初対面なのに、不思議とその声が耳に残った。
茈
茈
そう言って、彼は軽く手を挙げて、教室を出ていった。
俺はその場にひとり残された。
胸の中が、少しだけざわついた。
でも、 それが何なのかわからなかった。
だから俺は、 何も思わなかった“ふり”をしたまま歩き出した。
──ただ、彼の歌声が、
何度も頭に浮かんできた。
放課後。
チャイムが鳴ると同時に、教室内はどっと騒がしくなる。
クラスメイト
茈
クラスメイト
茈
そう言いながら笑って、軽く拳をぶつけ合う。
じゃあなー、と 片手をあげて教室をでる。
俺は人付き合いが嫌いじゃない。
むしろ好きな方だ。
騒ぐのも、遊ぶのも、笑うのも得意
いろんな“色”が交ざり合うこの場所はにぎやかで、楽しい。
でも、時々離れたくなる。
戻りたくなる。
俺にとってそれが、“音楽”だった。
校舎の一番端。
使われることの少ない音楽室。
放課後になると、 自然と足がそっちに向かう。
扉を開けると、 今日も誰もいなかった。
窓の鍵を開けて、風を入れる。
誰もいない教室に、ひとり。
ピアノの前に座って、 鍵盤を軽くたたく。
何も考えず、思いついたメロディを声に乗せてみる。
言葉は、口にするより、音に乗せるほうが楽だ。
誰にも合わせなくていいし、 思ったことを、思ったまま出せる。
俺の音は不器用だ。
きれいじゃないし、 うまいとも思わない。
でも、「俺の音」がここにあるだけで十分だった。
誰かに届かなくてもいい。
でも、届いたら、
きっとそれは偶然じゃなくて “必要な誰か”なんだと思う。
演奏を終えたとき、視線を感じた。
扉のほうに、人の気配がした。
そっと扉のほうを見る。
誰かがいた。
整った顔。
整った制服。まっすぐな髪。
見知らぬ男子が入り口に立っていた
茈
赫
落ち着いた声。
でも、どこか“遠く”から 聞こえる感じがした。
茈
赫
俺は笑って言った。
茈
彼は、何も言わずに、 だだちょっとだけ笑った。
彼には何かが欠けている気がした。
そう思ったのは直感。
でも、なぜか気になった。
茈
茈
赫
茈
茈
茈
そう言って、 軽く手を挙げて教室を出た。
その場ではそれで終わったけど、 胸のどこかで少し 引っかかっていた。
──あいつ、なんであんな目してたんだろ。
なつの目は、 まるで別の世界にいるようだった。
静かすぎる目。
でも、少し揺れた気がした。
そして俺はなつと別れても、 その目を忘れられなかった。
お久しぶりです。
前話♡1000ありがとうございます!!
嬉しすぎます😭
投稿遅くてすみません。
少し長かったのに最後まで読んで いただきありがとうございます!
それでは、また