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放課後

瑠愛

落ち着け私……

瑠愛

どうにかなるから

糸師凛

何回言うんだよ

糸師凛

さっさと行ってこい

瑠愛

だって……

瑠愛

やっぱり怖いよ

糸師凛

……

瑠愛

割と今までされたことに対して傷ついてるとこあるみたい、私

瑠愛

でもここまで大事にしちゃったもんは仕方ない

瑠愛

皆んなも上手くやってくれるだろうし、行ってくるわ

糸師凛

ビビってる場合じゃねえだろ

瑠愛

うん

瑠愛

隠れて凛も聞いといてね

瑠愛

約束

糸師凛

わかった

体育館裏

女子生徒

遅いのよ

女子生徒

どれだけ待たせるの?

瑠愛

いや、ちょっとね

女子生徒

何?もっといじめられたいわけ?

瑠愛

そんなドMがどこにおんねん

女子生徒

あんたにはもう誰も味方になんてならない

女子生徒

ブサイクで髪も汚いし、女子としてスペックは最悪

瑠愛

(髪に関してはお前のせいだろ)

女子生徒

そんな人間が、あの人たちと一緒にいないで?

女子生徒

キモいんだよほんと!

瑠愛

皆んなといようがいまいが私の勝手でしょ?

女子生徒

うるさい!

女子生徒

いいわ、もうここで終わりにする

女子生徒

あんたなんかが生きてると吐き気がするの……!

瑠愛

(発狂ムーヴ来た?)

女子生徒

あんたが死ぬなら、私はどうなったって良い!

瑠愛

いやそんなに?

瑠愛

って、

私が前を向くと、今日の朝に見たハサミが見えた

何を思ったのかはわからない

でもなぜだか、身の危険を感じた

瑠愛

何する気?もう髪切らないでよ

女子生徒

どんな分際で私に物言ってるの?

瑠愛

言わせてもらうけど

瑠愛

君と私で人権変わらないから

瑠愛

なんなら私の友達とか、私をいじめてる君の方が人権無いんじゃないの?

瑠愛

身の程を弁えなよ

女子生徒

はあ!?

瑠愛

私が一体どれだけ傷ついたかわかる?

瑠愛

それなら私の方が!とか言うだろうけど、正直変わんないから

瑠愛

クラスからも見放され、信頼してた友達も私を見捨てた

瑠愛

それで残ったものなんて何もないよ

女子生徒

あんたには男子がいたでしょ!?

瑠愛

だから何!?

瑠愛

彼らがいるからって傷つかないわけ無いじゃん!

瑠愛

君が私の立場だったらどう!?

瑠愛

いじめに協力してくれた仲間に見捨てられて、教室ではいないものとされる

瑠愛

耐えられる自信あるの?

女子生徒

……〜!

女子生徒

私の気持ちなんてわかりっこないわ!

女子生徒

今すぐにこの世から消えてよ!!

瑠愛

っ!

グサッ

瑠愛

いっ……!?

女子生徒

これであんたもおしまいよ!

コイツもう手遅れだ

彼女は人を刺す輩に成り上がってしまったようで

瑠愛

(腕が……)

瑠愛

(うわグロ)

夏シーズンで露わになっていた腕からは紅が滴る

痛いのは確かだけど、それよりもその傷に目を奪われていた

瑠愛

(見た感じ感覚薄れてるし、めっちゃ深くまで入ったっぽい)

女子生徒

ここで私が殺してやる!

瑠愛

え、うわっ!

ドンっ!

瑠愛

(まずい、腕に気を取られてたせいで……)

彼女は私を押し飛ばし、見下すように視線を当てる

瑠愛

(とりあえず起き上がらないと……)

女子生徒

さよなら、もう一生生まれてこないで

瑠愛

嘘……!?

振り下ろされる銀の刃だけが見えた

そこで私はもう、逃げ遅れたことを悟った

ただその刃を、受け入れるしかなかった

潔世一

ほんとに大丈夫なのかな、瑠愛

蜂楽廻

大丈夫!瑠愛っち結構度胸あるじゃん

瑠愛と悪女が言い合いを繰り広げる中、俺はどこか不安にかられていた

潔世一

(人の髪切る奴が、何か言うだけで終わるわけない)

潔世一

(……)

ONになっている盗聴器

スマホで調べたけど、目も当てられない値段だった

潔世一

(それだけ瑠愛も、本気なんだよな)

蜂楽廻

そっち撮れてる?

潔世一

おう、そっちは?

蜂楽廻

ばっちり!

潔世一

凪は上手くやってるか、流石に

蜂楽廻

瑠愛っちのことだしね

蜂楽廻

凪っちの方には千切んと玲王もいるし、大丈夫っしょ!

潔世一

千切がいれば平気か

女子生徒

私の気持ちなんてわかりっこないわ!

潔世一

!?

目に入ったのは鋭く光るハサミ

悪寒が身を支配した

蜂楽廻

……何すんだろうね

潔世一

身構えとかないとな

女子生徒

今すぐにこの世から消えてよ!

瑠愛

っ!

グサッ

潔世一

……え?

蜂楽廻

……

瑠愛の腕に刃が深く突き刺さり、抜ける

潔世一

マジかよ……

蜂楽廻

こりゃかなりヤバいね

女子生徒

私がここで殺してやる!

瑠愛

え、うわっ!

潔世一

瑠愛!

蜂楽廻

一回、これは中断だね

刺されてからの展開が早すぎた

俺達は瑠愛たちの近くにいるわけじゃない

それは凪たちも同じはず

女子生徒

さよなら、もう一生生まれてこないで

瑠愛

嘘……!?

潔世一

蜂楽廻

今まで守りたかった彼女に

大切で失いたくない彼女に

無惨にも肉を引き裂く刃が向かって振り下ろされる

潔世一

(もう……遅い……?)

サッカー部に関わったらいじめられた

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