透
私は透なのです。
神
とう?
透
透明の透ですよ!
神
それがそなたの名前か。
透
はい。
神
何か覚えていることはあるか?
透
覚えていること?
透
……。
透
何もないのです。
透
どうしてここにいるかも、私は何者なのかも分からないのです。
透
でも……
透
ずっと独りぼっちでした。
神
……そうか。
透
ところで、ご用件はなんなのですか?
神
透。
神
お前には今日から見習い神になってもらう。
透
見習い神?
神
透には神の素質がある。
神
人々を思いやり、慈しむ心。
神
自を犠牲にし、友を助けるその気持ち。
透
…………だとしたら……
透
私には向いていないのです。
透
独りぼっちの私に、そんな気持ちなんて……。
神
大丈夫だ。
神
透ならできる。
透
……。
いつか、独りぼっちじゃなくなる日が来るといいのです。






