雨茶木
雨茶木
雨茶木
雨茶木
雨茶木
雨茶木
雨茶木
雨茶木
類
司くんから手紙が届いた。
司くんは2ヶ月前から学校にもショーにも来ていなかったから、突然のことで驚いた。
類
封筒を開けると、短い文章が書かれた便箋と、カモミールの花の絵が入っていた。
類
類
類
類
手紙を封筒に戻すと、引き出しにしまった。
後日聞いた話によれば、
司くんは皆に言えないことが積もり、鬱気味になってしまったらしい。
どうして話を聞いてやれなかったのだろう…
いくらそう思えど、彼の現状は変わらない。
毎朝彼から届く手紙にも、どう応えていいかわからずそのままだ。
どれほど辛い思いをしたのだろう。
それすら司くんにしか分からない…。
類
類
類
類
…花言葉……?
類
再び、便箋と合わせて花言葉を見返した。
これが司くんの気持ちなら、もっと早く気付いてやればよかった。
一通目
司
司
司
二通目
司
司
司
三通目
司
司
司
四通目
司
司
司
五通目
司
司
六通目
司
司
七通目
司
司
司
八通目
司
司
司
九通目
司
司
類
その時、また一通手紙が届いたのだ。
類
類
半分無意識にその封筒を開ける。
類
類
類へ、この手紙を最後にしようと思う。嫌がらせのように長引かせてしまってすまない。でもこれで最後だから、安心してくれていい。今までありがとう、これからも俺の心の支えはお前達だと、どうしても伝えたかった。この手紙だけでも、読まれることを願う。 チグリジア 【助けてください】
類
類
類
ピンポーン
震えた手でインターホンのボタンを押した。
司
類
類
司
しばらくして、玄関のドアから司くんが顔を覗かせた。
類
司
司
類
司
類
司
司
類
司
類
類
司
俯いた司の頬に触れると、濡れていた。
類
類
抱きしめて背をさすると、司くんは余計に泣き出してしまった。
部屋の壁が吹き抜けなお陰で、声を押し殺そうとする。
類
類
司
類
棚に置かれたそれを指さす。
司
司くんが家から出なくなる少し前に、みんなと作った御守りだった。
司
司
司
司
類
司
類
類
司
司
その時の司くんの笑顔は、どんな花よりも綺麗だった。
後日、また手紙が届いた。
司
司
類
類
【君がいる幸せ】
司
類から手紙が届いた。
類
司
司
司
学校に行こうと決めた。
勿論ショーにも。
また破茶滅茶で楽しいショーをやりたい。
また輝きたい…!
司
類が世話をしている花壇の隅に、メモ用紙とアザレアの種を置いておいた。
この花が咲く頃には、類に俺の想いが伝わる気がした。
そして、この想いを類の手で仕上げて欲しい。
司
司
アザレア
花言葉 【あなたに愛されて幸せ】
コメント
9件
花言葉系儚い感じで好き...
すご…!
あ〜…自分の文章力と演技力の無さにすごくメンタルがボロボロに…うぐっ…(lll-ω-)チーン