中原 中也
可笑しい可笑しい可笑しい何だよ女装って其れもういじめだよなぁ俺もう太宰教諭のこと国木田講師に云いつけますから本当俺怒ってますから何で俺がこんな事しないといけないんですか只遊戯に負けただけそれも太宰教諭の所為なのにいっその事太宰教諭が女装したら
太宰 治
私は合う大きさのが無いから
長文をばっさりと斬り捨てる太宰。
中島 敦
太宰教諭、其処よりも初っ端から出て来た物凄い長文の方に突っ込みましょう?
芥川 龍之介
黙れ中島敦
芥川 龍之介
太宰教諭の突っ込みが聞けるだけで奇跡、光栄と思え
中島 敦
確かに…!太宰教諭の突っ込みなんてそうそう聞けない…
太宰 治
ねぇ、私そんなに何時もボケてるかな
太宰が女子制服(セーラー服)を手にして来る。
中原 中也
ああああああああああああ
中也が発狂した。
太宰 治
ほい、いってら
太宰は適当な言葉と共に中也と服をカーテンの中に投げ込む。
中島 敦
ほ、本当に善いんですか…?
太宰 治
大丈夫大丈夫、其れにあの子…云う程厭がってない
芥川 龍之介
?
太宰は中也が押しに弱いのを知って居た。
そして羞恥は感じて居ても、本気の(武力に依る)拒絶が無かった事から厭がっては居ないと判断した。
太宰 治
本気で拒否するんだったら私だってやらせてないよ
ふふ、と笑む太宰。一年生達は複雑な気分になる。
太宰 治
なーかはーらくーん、昼休み終わっちゃうよー
中原 中也
…
約三十秒後。
中也がカーテンの隙間から目だけを覗かせた。
中原 中也
着りゃあ善いんだろ…
恐らく着替えは済んでいるのだろう。ふるふると真っ赤な顔で此方を見て居る。
太宰がカーテンをシャッと音を立てて開けた。
中原 中也
ちょ…!何して
太宰 治
あら可愛い
身長が低いと云っても、流石に女子のSサイズでは小さかったのだろうか。
俗に云う、ミニスカートの状態になって居る。
中島 敦
本当だ、違和感無いですね
中原 中也
おい其れ貶してんだろ
芥川 龍之介
ふむ…確かに違和感は無い…
太宰 治
うふふ、良いじゃないか
太宰 治
制服の色に君の髪色が良く映える
中原 中也
っ…
中原 中也
もう善いだろ!着替えて来る!
耳迄赤くして勢いよくカーテンを閉める中也。
太宰 治
あらー
あっち行け!と怒声が聞こえて来た為、三人が机の方へ戻る。
同時に昼休み終了の鐘が鳴った。
中島 敦
あ、芥川!次、技術科…教室移動だから行かないと
芥川 龍之介
貴様に云われずとも判って居る
芥川 龍之介
太宰教諭、中也先輩、失礼する
太宰 治
うん、行ってらっしゃい
中原 中也
嗚呼、気張れよ
カーテンを開けて中也が出て来る。凄い勢いで着替えを済ませたらしい。
ぱたぱたと彼等が出て行った後も、中也はげんなりして居る。
太宰 治
悪かったって〜
中原 中也
反省の色…
ふと太宰は寝台を見遣る。
其処にはきちんと畳まれた制服が在った。
太宰が笑む。
太宰 治
(こう云う処、律義って云うか真面目って云うか…)
太宰 治
(良い子なんだよなぁ…)
胸の中が暖かくなる様な感覚を憶え乍ら、太宰はパソコン作業に戻った。






