藤澤涼架side.
若井がこっちに近づいてベンチに座る
僕は口を開いた
fjsw.
fjsw.
若井が吃驚したように目を見開く
元貴はまだ僕の隣で泣いている
wki.
fjsw.
wki.
fjsw.
fjsw.
だから友達ではない、と若井に言う
伝わるかな
太陽が照りつける公園のベンチ
車が静かに通る音
何処かで喋るお喋り好きなお母さんの笑い声
wki.
若井は急にそう言って立ち上がった
まじよかった、とぶつぶつ呟いて
何事もなかったように僕の隣に座る
wki.
ゆっくりと静かに若井はそう言った
僕と元貴に水を私ながらつむじのあたりをポリポリかく。
wki.
泣いている元貴を見ながら若井は微笑んだ
そして立ち上がって元気に言った
wki.
___
『涼ちゃんおはよ!』
一人で大学に行く道を歩いていると、
元貴の元気な声が頭の中に響いた
振り返ると満面の笑みを浮かべた元貴が抱きついてくる
それを受けとめて頭を撫でてからゆっくり並んで歩く
昨日、結局大学には行かなかった
元貴が泣き止まなかったのも理由の一つだけど
僕たちが美由さんに会いたくないのが一番大きな理由だった
大学をサボるなんて、初めてかもしれない
『涼ちゃん今日一緒ご飯食べよーね!』
fjsw.
『僕トマトパスタにする!』
そう話していると、急に耳と頭にキーンとする感覚が走った
不思議に思って耳に手を当ててみる
案外すぐに違和感は消えた
なんだったんだろう
『涼ちゃん、聞いてる?』
fjsw.
『それでね、若井のお母さんが道でコケてね』
fjsw.
『そうなの!この前もねぇ…』
そうやってお喋りに花を咲かせていると、すぐに大学に着く
するといつもの様に外で友達と喋る
美由さんがこっちに向かって歩いてきた
美由.
美由さんはそう言うと僕の腕をとって歩き出した
長く伸ばされた爪が僕の腕に食い込む
ネイルの色は透き通るように綺麗な青色
美由さんは何も言わずに人気のないところで止まった
fjsw.
美由.
fjsw.
僕が美由さんと仲良くないとは言ったけど
美由.
fjsw.
美由さんは黙って僕を見つめ返した
いつも通りの長くて濃ゆいアイライン
長い睫毛に縁取られた瞳が僕を睨んでいる
『私と滉斗くんの邪魔するなんて』 『最低。だから嫌われんのよ』 『みんなこんな気色悪いブス、好きなわけ笑』 『せっかく滉斗くんと連絡先交換できたのに…!』 『だいっきらい…!嘘でも友達なんで無理!』 『みんなそうでしょ、大森も滉斗くんも』
絶え間なく聞こえる美由さんの心の声
その中から
『みんなそうでしょ、大森も滉斗くんも』
の言葉を拾った瞬間、
何かが弾ける音がした
そうだよね、僕と友達になる人なんて
いるはずない、んだ
大体心の声だって、嘘かもしれない
僕は嘘なんて聞きたくない
心の声も信用できないなんて
耳と頭に不思議な違和感が張り付く
キーンと耳の奥で耳鳴りがする
そして、何も聞こえなくなった
自分の頭の中に絶え間なく聞こえていた
心の声が、聞こえなくなった
こんばんは
久しぶりの投稿ですね ♡と💬よろしくお願いします たくさんきてくれるとうれしいです
それではまた
コメント
8件

初コメ失礼致します🙇♀️ 気になって手をつけてみたら一気読みしてしまいました! めっちゃ好きな話なので、無理のない範囲でいいので、続きを書いてくれるとすっっごく嬉しいです! 待ってます!
さ、最後ぉぉ…もしかして心の声聞こえなくなった…? 今後がすっごい不安😱
どうやって大森さんと喋るんだよぉ!!由美!おままじ許さん!