美星
誠二
美星
流れ星には時空を越える力があり
その星を追うことでまれに タイムスリップできるらしい
そう教えてくれたのは 天文学者の父だった
誠二
父
美星
美星
美星
美星
誠二
誠二
誠二
父
美星
美星
美星
ハッ やってしまった...
ガタンッ
美星
誠二
誠二は頭をさげて謝った
美星
すると優しい笑顔で
誠二
誠二
ドキッ
美星
父
父
父
父
父
誠二
父
父
誠二
美星
誠二
誠二
誠二
美星
誠二
え
戦争...?
誠二
誠二
あ
また
きれいな笑顔
父
父
父
ありがとう、と笑う誠二
誠二君が笑うたび 心に星が降るみたいだ
美星
美星
父
父
父
美星
誠二
美星
誠二
誠二
美星
誠二
美星
誠二
誠二
誠二
美星
部屋の外
おじいちゃん
父
父
父
おじいちゃん
おじいちゃん
おじいちゃんは部屋を そっとのぞいて呟いた
おじいちゃん
父
おじいちゃん
おじいちゃん
次の日
河原
誠二
ぐぐぐぐぐ
ぶちっ
美星
美星
美星
枝を絡めて引っ張り合う遊びだ
誠二
誠二
そういって誠二はかがんだ
美星
美星
美星
きずくと美星は 誠二の顔に触れていた
美星
カァー
美星
ずるっ
足を滑らし、川へ落ちてしまった
誠二
バシャン
誠二
美星
誠二
美星
誠二
美星
美星
美星
ホワッ
おんぶされた誠二から 熱が伝わってくる
美星
美星
美星
空には見たことないほどの まんべんない星
誠二
誠二
美星
誠二
美星
顔、赤いの、見えないよね
TV
美星
美星
美星
おじいちゃん
空気が固まった
あれ
なんでだろ
空気が重い...
美星
美星
おじいちゃん
おじいちゃん
おじいちゃんも誠二も 眉間にシワをよせていた
美星
美星
美星
美星
美星
美星はどこかわからない場所を 走っていた
誰か
美星
美星
美星
ジャリ...
誰か
誰か
溶けた皮膚
体中にささるガラスの破片
黒い爪
人の肉の焼ける匂いーーー
美星
誰か
ハッ
誠二
誠二
夢?
ちがう
74年前にあったこと!!
美星
美星
誠二
グッ
誠二は美星を抱きしめた
誠二
誠二
誠二は美星をなだめるように 優しい声で背中をさすった
美星
美星
あんなところに
美星
誠二は少しせつなげに答えた
誠二
ピピッ(体温計)
36.5℃
父
父
美星
美星
美星
誠二
誠二
美星
誠二は二人をおおうように 布団を被せて、 穴の空いた缶を真ん中においた
美星
誠二
美星
ドキッドキッ
美星
誠二
美星
すると布団の中全体に 星のような点々とした 光が溢れた
美星
美星
誠二
美星
美星
誠二
美星
美星
すると誠二は赤くなってうつむいた
美星
美星
誠二が美星のおでこに口を近づけた
誠二
美星
誠二
誠二
美星は体温が上がりすぎて失神
美星
ボソボソ
美星
美星
廊下を覗くと
お父さんとおじいちゃんと誠二で 何か話してる
父
父
父
美星
誠二
青ざめた誠二がやっとのことで 口にした言葉は震えていた
おじいちゃん
おじいちゃん
おじいちゃん
おじいちゃん
おじいちゃん
おじいちゃん
さらに誠二は青ざめた
父
父
父
父
お父さんもおじいちゃんも 青ざめた顔で言った
父
父
おじいちゃん
父
二人とも深く頭下げた
美星
美星は耐えられず、
誠二を引っ張って走った
父
誠二
誠二
美星
美星
美星
誠二
初めて誠二が声を荒げた
美星
誠二
誠二
誠二
美星
美星
美星は必死に訴えた
誠二
誠二
さっきまで熱かった体が 一気にさめた
美星
美星
誠二
美星
美星
声をあげて美星は泣いた
誠二
誠二
誠二は泣いた美星に 聞こえるように言った
誠二
誠二
星が流れた
たくさん
たくさん流れた
でも
美星
美星
美星
美星
美星
美星
だから
どうか
あなたの行く先に
見飽きるほどの星が
輝きますように...
END
よければ コメントお願いします❗
コメント
2件
ラウサさん ありとうございます‼ 嬉しいです‼
悲しいけど…すごく面白かったです