この国は、狂っている。
1121年、奴隷制度が確立されてから この国はきっと… おかしくなってしまったのかも しれない。
でも、誰も、気づかない。
助けて、という声も、届かない。
この国は、そんな国。
ラーシャ
父上様、母上様どうか、どうか、お願いいたします!
ラーシャ
私の願いを聞いて頂きたいのです!
アンドラゴラス三世
ダメだ。
ラーシャ
そんな!どうして!
ラーシャ
母上様、どうか!
タハミーネ王妃
その願いは必要の無いことです。
ラーシャ
……っ!
ラーシャ
…わかりました。
ラーシャ
タハミーネ王妃
何処へ行くのです?
ラーシャ
ラーシャ
…少し、風に当たってきます。
タハミーネ王妃
そうですか。
行ってらっしゃい。
行ってらっしゃい。
外
街の子
キャハハハハ!
ラーシャ
(楽しそうだな…)
ラーシャ
(私も、あんな風に遊べたらいいのに…)
アルスラーン
ラーシャ!
ラーシャ
お兄様…
アルスラーン
どうしたのだ?
アルスラーン
あまり元気がないように見える…
ラーシャ
ラーシャ
その…なんでもありません。
ラーシャ
大丈夫です。
アルスラーン
そうか…
アルスラーン
なら良かった
私は、まだ、知らなかった。
自分が本当にするべきことを。
きちんと向き合うべきだった。
そうすれば、あんな事には…
ここまで読んでくださった方、 ありがとうございます! ♥が200を超えたら、 続きを書こうと思います!