《ふわりひらりひとり》
「えー、ということで、この本の作者は桜の花弁にはあらゆる想いが詰まっていて、その花弁のふわりひらりと揺れることに魔法があるのではということを伝えたく.....」
「あ、ほら、今はちょうど桜の季節だろ?窓の外見てみろよー」
ふわり
ひらり
(確かにきれいかも...)
「はい次、そして、この文からは...」
(長...早く終わんないかな)
ねぇねぇ
(んー、眠い...)
ねぇ
!
「え、なに!?」
「どうした?先生の話しっかり聞くように。」
「あ、すいません..」
ふふっ、授業終わったらでいいわ、桜の木の下に来てね
(はぁ...?)
待ってるわ
「ちょっと、来たんだけど誰かいる?」
.....
「ねぇってば!」
ふわり
ひらり
あ、ごめんなさい、昼寝してたわ
「あ、そう」
そうそう、あなたには大事な用事があるのよ
さ、こっちに来て
「こっち?」
桜を落とすから両手で捕まえて
「.....わかった」
ふわり
「.....よしっ、取れた!」
ふふふっ
!
え、何ここ?
いらっしゃい、ここは
『何処でもなく、何かでもない所』
『何処でもなく、何かでもない所』?
聞いたことないんだけど
そうね
知ってる人なんていないもの
はぁ?じゃあ何で存在してるのさ
私がいるからよ
でも、あなたは居てはいけない
まぁ、そうだろうね
こんな所い居ても意味ないもん
早く学校に戻してよ
いいえ
何処にもいてはいけないのよ
____は
コメント
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続きはまた近いうちに書きます!