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僕は君と僕を刺した

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僕は君と僕を刺した

1 - 僕は君と僕を刺した

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2022年08月17日

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僕は小さい頃に親を殺された

僕が心地よく寝ていると、急に叫び声が聞こえた

僕は飛び起き、恐る恐る叫び声が聞こえたリビングに向かう

そこには

両親の死体と

血の着いたナイフを持って

立ち尽くしている兄がいた

しにがみ

お母さん、お父さん…

しにがみ

ごめんね。僕やる事にするよ

しにがみ

こんな事しても喜ばない事は知ってる

しにがみ

だけど僕はあいつをどうしても地獄に落としたいんだ…

僕はあいつを殺す準備をしていた

僕の大切なお母さんとお父さんを殺したのだからやり返されるなんて当然だ

僕があいつを殺しても2人は喜ばないかもしれない

だけどあいつが伸び伸びと暮らすなんて不公平過ぎる

あいつ地獄に落ちて反省し続ける義務がある

だから僕はあいつを殺すのだ

時刻は23:00

人目に付かない道を通りながら包丁を持ってあいつの家へと向かう

住所、家にいる時間帯などは全て調べている

僕の一生をかけて調べたんだ

必ず成功する筈だろう

そんな事を考えながら道を進む

あいつの家はもう少しかかりそうだった

しにがみ

…ここだ

しにがみ

やっとだ…やっとだよ!

しにがみ

この日がどれだけ待ち遠しかったか…

しにがみ

今日で全てが終わるんだ!

しにがみ

見ててね…お母さん、お父さん

時刻は23:30

30分しか歩いていないが、体感では2時間ぐらい歩いた感覚だ

それ程あいつを殺すのが待ち遠しかったのだろう

あいつの家の合鍵は作ってある

僕は期待を胸に込め家に入る

家に入ると、あいつの匂いがした

匂いを嗅ぐだけでも吐きそうだ

でもやらなきゃいけない

僕はゆっくりと音がするリビングに向かう

しにがみ

…!

そいつはそこにいた

音でバレていたのか、こっちをじっと見ている

そしてあいつは口を開く

ぺいんと

しに…がみ?

しにがみ

僕の名前を呼ぶな!

しにがみ

吐き気がする…

そう叫ぶと沈黙がやってきた

僕は目に涙を浮かべ

あいつは目を見開いてこっちを見ている

あいつの姿が視界に入るだけでどうしようもない怒りが湧いきて

あいつの目に僕が映っているだけでも憎しみが湧き出る

しにがみ

お母さんとお父さんを返せよ…

しにがみ

なんで奪うんだよ!

しにがみ

2人がお前に何かしたか?

しにがみ

してないだろ?

しにがみ

2人は理由もなく人を傷つける事なんか絶対しない!

そう言うとあいつも口を開く

ぺいんと

…知ってるよ

ぺいんと

2人がそんな事する人じゃないって知ってるよ!

ぺいんと

実際俺は何もされてないし嫌な事もなかったよ

しにがみ

…ならなんでだよ!

僕は包丁を手に取りあいつに向ける

包丁を見たあいつは一瞬驚いたような表情を見せたがすぐに冷静な顔になる

ぺいんと

…包丁か

ぺいんと

それで俺を刺す気なのか?

しにがみ

そうだよ…

しにがみ

2人を〇したお前を僕は許せないんだよ!

ぺいんと

そんな状態で刺せるのか?

しにがみ

…。

僕の手は震えていた

震えている事に気が付くと何も言葉が吐き出せない

そんな僕を見てあいつは話し続ける

ぺいんと

しにがみがそうしたいならしても良いよ

1歩1歩近ずいてくる

ぺいんと

ただ後悔はしないで欲しい

距離が近くなる

ぺいんと

まぁ考えてここに来たんだよな…それなら俺はしにがみの為に死ぬよ

気が付くと僕の手の上にはこいつの手が重なっており

包丁の刃はあいつの腹に触れていた

ぺいんと

押せば簡単に殺せるよ

しにがみ

なんで…なんでだよ…

しにがみ

なんでそんなに潔く死を選択できるんだよ…

ぺいんと

早く刺せよ

その言葉を聞いた瞬間僕は包丁に力を入れた

包丁が刺さるのと同時にあいつはこう言い放った

ぺいんと

今までよく頑張ったな…しにがみ!

しにがみ

最期にそんな事言うなよ…

しにがみ

罪悪感が残るじゃんか…

僕がそう呟いていると、まだ生きていたのかあいつはこう言った

ぺいんと

俺の…部屋を探してみろ…

ぺいんと

あれと金が沢山ある…

ぺいんと

それで…生きてもいい…

ぺいんと

またな…

ぺいんと

しに…がみ

そう言い残すとあいつは目を閉じた

どうやら死んだようだ

しにがみ

…やった

しにがみ

やったぞ…!

しにがみ

お母さん…お父さん…見てたかな

しにがみ

僕…成長したよ…

しにがみ

…あ、金

しにがみ

取りに行って帰ろ…

僕の心には罪悪感からかぽっかり穴が空いたようだった

その空っぽな体を動かして部屋へと向かう

しにがみ

…ここかな

それっぽい部屋を見つけ、探し始める

しにがみ

…あった

引き出しの中に金が沢山入っていた

それを取り、家にあった袋に詰める

しにがみ

…え?

金を詰めていると、底に手紙のようなものがあったのに気付いた

開いて読んでみる

しにがみへ

しにがみが小さい頃、驚かせたよな…ごめん

今からあの事の本当の事を伝える

落ち着いて読んでくれ

あの日、家に強盗が入ったんだ

強盗は、最初に母さんを刺した

次に俺を狙ってきたんだ

それを父さんが守ってくれた

俺はすぐに包丁を取り出して強盗を刺したんだ

そこにしにがみが来たんだが運悪くしにがみの視界には強盗が入っていなかったんだ

その後、強盗殺人として事件は終わったが、小さい頃のしにがみには刺激が強いから伝えられていなかったんだ

心配かけたよな。ごめん

俺はしにがみが生きていた事が嬉しい

そしてこれからも生きて欲しい

ここにあった金は全てしにがみのものだ

何に使ってもいいぞ

この事を知らなくて辛かったよな

頑張ったな。お疲れ様

そしてごめんな

ぺいんとより

しにがみ

なんなんだよ…

しにがみ

教えて…欲しかったな

僕の目からは大粒の涙が零れていた

僕は涙を流しながらぺいんとの元へ走る

しにがみ

なんで教えてくれなかったんだよ!この馬鹿お兄ちゃん…

リビングに戻ると、僕はぺいんとに抱き着いた

2人の周りには血の海がひろがっていた

冷たい肌に触れながら話し続ける

しにがみ

ごめん…本当にごめん…

しにがみ

僕、何も知らないで…

しにがみ

どう謝ったらいいか分かんないよ…

しにがみ

いつもの優しい笑顔で教えてよ…

しにがみ

明るい声で教えてよ…

しにがみ

勝手に思い込んで…

しにがみ

勝手に地獄に落とそうとして…

しにがみ

本当に…馬鹿みたいだな…僕は

しにがみ

ごめんね

しにがみ

地獄に落ちるのは僕だったみたいだ笑

時刻は0:00

冷たい空気の中

血の海に囲まれながら

僕は僕を刺した

わかめ

いかがだったでしょうか!

わかめ

かなりしにがみ君の口調が荒くなってしまった…

わかめ

許してください!

わかめ

ゾンビの方も進めて行くのでそっちもよろしくです〜

わかめ

それじゃー!

わかめ

ばいち〜

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