医師
医師
微笑しながら次々と手慣れたように
作業を進めていく医者
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医師
医師
医師
そうだといいけど
自分から始めたことなのに
過去の自分が許せない
メンバーを傷つけたくなかった
心の傷を浅くしたかった
たったそれだけの事だったのに。
結局症状は悪化して
タレント同士の絆は壊した
叔母さん家の放火事件
あれは後から知らされた事実だけど
俺に勉強で勝てなかった同級生が仕組んだことなんだってさ
初めはイラついたけど
結局は俺も同じようなもんじゃないかって
”殺人”なんてそんな罪は無いけど
俺のせいで殺された
メンバーだってそう
俺が彼らの心を殺した、傷つけた。
俺が死ねば…傷つく人は居ないのかななんて
こんな状況下に置かれてさえも思ってしまって
どうしようもなく苦しくなる
医師
医師
医師
ストレス…か
そんなんこの世界にいる内は無理やん
人生の99%は苦しみ
残りの1%を限られた人生の中でどのくらい見つける事が出来るか
それでその人の運命が決まる…って
だけど俺にとってその1%は幸福の糧は
いれいすの「If」としての活動にあるもの
それが無くなるという事はただの絶望
真っ暗な空間、冷たい床に投げ捨てられた幼年期
ひたすら期待に答えようと身の丈に合わない努力を積み重ねた幼児期
将来の夢…という名の自分自身のエゴの為に戦った青年期
クソみたいな生活をしては
大切な人に助けられて
感謝を伝えようとしても
あだで返す様な事しか出来なくて
それでも「生きる意味」なんて俺にはないのに
先の未来を諦めること
彼らはそれを許してくれない
医師
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医師
医師
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…何か凄く急かされてる?
モタモタしすぎたか?
でも…まぁ他の患者さんもいるしな
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医師
医師
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医師
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医師
医師
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だから早く終わらせようとしとったんや
…後先を考えられる所、弟と似とるなぁ
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医師
医師
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医師
医師
医師
医師
医師
医師
医師
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医師
かすかに痛む胸下を抑えながら歩きだす
これが現在の状況への不安での痛みなのか
はたまた病気の影響でなのか
そんな事は分からない
だけど
早く仲間に会いたい
その一心で
俺は
採血室を後にした
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背筋が凍える程の冷酷な雰囲気
沈黙。
それを破ったのはやはり
普段から空気を切り替えてくれる
アニキだった
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「さっき伝えたこと」
それはまろの無期限活動休止
もし寛解という状態になったとしても
一旦は裏方での活動を主にするというもの
凄くモヤモヤする
ずっと6人で活動してきたのに
もう”メンバー”としては居れないなんて
確かに命が危ない状態
その状況で活動なんて出来ない
分かってるよ、
そんなこと。
それでもやっぱり
苦しい...悔しい
ずっと6人で居たかった
また同じステージに
肩を並べて上がりたかった
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いつもよりキツイ物言い
それでも芯としてある
彼の暖かさは失われていなくて
それどころかヒシヒシと燃えていて
状況に変化が生まれても
やはりない君はない君だなと思う
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何でも乗り越えてきた6人
リスナーさんからみた表の活動は
”5人”になってしまうかもしれないけど
心の中ではきっと残り続けてくれるだろう
いふ民の子達には沢山沢山
まろの話をしてあげよう
元気になってるよ
回復してるよって
君たちの推しは頑張ってるよと伝えたい
新規の子達にも
まろの魅力をずっと伝え続ける
また、一緒に配信がライブが出来る未来を信じて
あの笑顔をみれる日を夢にみて
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確かに...
ただでさえ難しい説明
それが推しやら活動休止やらがごちゃごちゃに混じりあって
理解できるものも出来ないかもしれない
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次々と重々しい空気ながらも
決まっていった
こうやってみると
俺も含めてみんなこのグループが大好きなんだなと
改めて感じられる
どれだけ苦しくても
何としてでも解決法を考える
社会の基本も何も分からない
そんな状態で成人を迎えちゃったけど
別に後悔なんてしてない
これからも...絶対にしたくない
今回の件だって
みんなで酒を囲みながら
今はまだ学生のリスナーさんも
社会に出ていく
10年後20年後に
あんな事もあったねと
大好きな仲間たちと
過去の話として盛り上がりたい
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ない君の指示で皆が動き始める
...今は試練の時
何としてでも抜け出してみせるよ
乱暴に叩くキーボード音
それとは裏腹に無駄に丁寧な
いわゆるビジネス文書
らん君達、活動再開したんだな
...今は事務所に戻ってきちゃ駄目だよ
気を使わせちゃう
せっかく元気になったのに
無理をして欲しくない
それでも
会社自体が休業中も
やらなければいけない仕事は無くならない
誰かは必ず我慢してやり通さなければいけない
その誰かが唯一動けるリーダーの僕だったってだけ
他のグループの人達に罪は無いし
勿論メンバーにも罪などない
いれいすの資料
すたぽらの資料
シクフォニの資料
会社全体の契約書
自分の下手すりゃ自分の頭ほどある資料が4個分
自分のグループだけでもリーダーとしての責任で潰れそうなのに
大きな3つのグループ+会社の運命を握っている状態
昼頃にれるち達に誘われてカフェに行った
僕が来た瞬間
メンバーは深刻そうな顔をして
顔を見合わせた
多分痩せ細っててびっくりしたんだろうな
まともに食事なんて取ってなかったから
色々話して帰り際
「なんでずっと笑顔なん?」
ってれるちに聞かれた
それに続いて
作らないで欲しいだの
我慢しないで欲しいだの
好き勝手いい始めるメンバー
悪気がないなんて分かってる
それでもその瞬間
僕の心の奥深くで何かが
プツンと切れてしまった
笑顔でいて何がダメなの?
無理に笑顔を作る事の何がいけないの?
人には理解されがたい考え方だなんて分かってる
偽の笑顔なんて気持ち悪い物でしかないのかもしれない
だけどさ
そんなに否定しなくてもいいじゃん
少なくとも”僕は”そう生きてきた
なんの取り柄もない自分を
笑顔で明るく振る舞うことで隠した
嫌われないように
相手に嫌な思いをさせない為に
気を使って気を使って
それでも”笑顔”でいれば
大切な物を失う
そんな可能性が軽減する事を知ったから
僕にとって笑顔を作ることはね
歯医者さんで麻酔を打つのと同じなんだよ
ガードが出来てしまえば
心に麻酔が効いてしまえば
その後は何をされても無敵な状態になれる
その時は何も感じなくなる
勿論、麻酔の効果
切れてしまえばそれまでの事
その分の痛みは襲ってくる
だけどその痛みは
直接その場で傷つけられる事が10だとしたら
麻酔をした後の痛みは9
たった1という誤差だけど
塵も積もれば山となる
苦しみばかりの長い長い人生の中で
そのたった「1」が
その人の今後の人生
考え方に変化を及ぼす可能性だってある
そんな自分自身を守るために
身につけた術
それを
信じていたメンバーに否定されるのはどうしても辛くて
精神的にも肉体的にも
フラフラだった僕は
ちょっと御手洗行ってくるなんて
嘘をついて家に帰ってきてしまった
あ...そっか
何も言わずに
勝手に怒って
勝手に傷ついて
帰ってきちゃったんだ
🌟C
🌟C
🌟C
落ち込んでる暇なんてない
守らなきゃ
みんなの居場所
僕は次の資料を準備するために
勢いよく立ち上がった
だけど
...あれ
な..ん...だ?
前が...みえな...ぃ
🌟C
あぶ...な
机の...かど...に!!
??
??
🌟C
??
🌟C
??
🌟C
??
途切れ途切れの意識の中
最後に聞こえたのは
僕の名前を懸命に叫び続ける
×××の声だった
コメント
68件
うゎぁぁぁ!!!作品さん神ーー!!!こえちむ頑張れ!死なないでくれ!最後の誰か気になる!続き楽しみに待ってます!!ჱ̒^ ̳ ̫ ̳^
きゃぁぁぁぁ! 神作すぎるんだが? 続きガァ こえちむがんばれ‼︎ 死んだりしませんように