あの夏が飽和する/カンザキイオリさん 登場人物
モノ
スア
スアは亡くなってしまう方なので気おつけて
ではいきますよ
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スア
君はそう言っていた
梅雨時ずぶ濡れのまんま
部屋の前で泣いていた
君はひどく震えていた
そんな話で始まる あの夏の日の記憶だ
スア
スア
スア
スア
スア
そんなこと君に僕は言った
モノ
財布を持って ナイフを持って 携帯ゲームもカバンに詰めて…
あの写真も
あの日記も
今となっちゃもういらないさ
人殺しとダメ人間の君と僕の旅だ〜……
そして僕らは逃げ出した この狭い狭い世界から
家族もクラスの奴らも何もかも捨てて君とふたりで 遠い遠い誰もいない場所で2人で死のうよ
もうこの世界になんて価値などないよ
人殺しなんて そこら中に湧いてるじゃんか
主から 少し飛ばします!ごめんなさい🙏💦
ふと君はナイフを取った
スア
スア
スア
スア
そして君は首を切った
まるで何かの映画のワンシーンだ
白昼夢を見ている気がした
気付けは僕は捕まって
君だけがどこにもみつからなくって
君だけがいなくって
そして時は過ぎていった
ただ暑い暑い日が過ぎていった
家族もクラスの奴らもいるのに なぜか君だけはどこにもいない
僕は今も今でも歌っている
君をずっと探しているんだ
君に言いたいことがあるんだ
九月終わりにクシャミして
6月の匂いを繰り返す
君の笑顔は 君の無邪気さは 頭の中を飽和している
誰も何も悪くないよ 君は何も悪くないから
もういいよ 投げ出してしまおう
そう言って欲しかったのだろうな?
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