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『 最後の録音 』
… 登場人物
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その他 登場人物
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本人様関係 ❌ 死ネタ 有
高校2年生の冬
メルトは、声が出なくなる病気を抱えていた
最初は少しかすれるだけだった
でも医者は言った。
「 いずれ、話せなくなります。 」
メルトは笑っていた
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本当は、誰よりもメンバーと話すのが好きだった
くだらない事で笑い合う時間が、宝物だった
メルトと長い付き合いをしている俺は、それを知っていた
ある日、みかさは小さなレコーダーを俺に渡す
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それから二人は、毎日声を録った
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なんでもない言葉ばかりだった
やがてメルトの声は弱く、途切れ途切れになった
それでも彼は録音ボタンを押し続けた
春の初め
メルトはもう、声を出せなくなった
最後に録音されたデータは、ノイズの奥に、かすかな息の音だけが残っていた
数ヶ月後、メルトは静かに旅立った
卒業式の日
俺はひとり、教室でレコーダーを再生する
「 ねぇみかさ、泣いてる? 」
元気だった頃のメルトの声が流れる
「 もし俺がいなくなっても、みかさはちゃんと笑ってね。 俺の分まで、いっぱいしゃべって。
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俺は泣きながら、初めて大きな声を出す
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その声は震えていたけれど、確かに教室に響いた
レコーダーの最後には、知らないファイルがひとつ残っていた
メルトが一人で録ったものだった
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短い、でも確かな声
俺はレコーダーを胸に抱く
声は消えても、想いは消えない
そして俺は
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今日もメンバーに話しかける
メルトの分まで、生きている証を響かせながら。