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あれからずっと… まぜちのことを思っていた
僕はもう生きていた頃の体はない でも魂が静かに世界を巡り
新しい命として、またこの世界に生まれ変わった
名前は変わってしまったけれど 心の奥の記憶だけははっきり覚えている
そして
あの日端の上で最後に見たまぜちの顔 泣きながらも僕を抱き締められなかったあの手 その痛みも、切なさも
だから、今度は絶対に会いたいと思った
春のある日
学校の廊下で偶然に出会った
まぜ太
まぜちの声 その瞬間心臓が跳ねた 僕は微笑んで少し首をかしげる
けちゃ
目を見開くまぜち その顔はあの頃と変わらない でも、どこか柔らかくて優しく表情になっている
僕の声は小さくても心から伝えた
けちゃ
まぜちは戸惑いながらも少し涙をこぼした
まぜ太
けちゃ
その瞬間時間が止まったようだった
あの日失った悲しみも、後悔も、全部が静かに溶けていく
まぜちは小さく笑い僕の手を握った
まぜ太
僕も心から答える
けちゃ
廊下の光の中で二人の影がゆっくり重なる 悲しみの向こうでようやく再び出会えたこと それだけですべてが意味を持ったように思えた
過去の痛みも涙も全部抱き締めて
今度は絶対に一緒に生きていこう