今モ尚、君想フ
春風が吹く。
キラキラと輝く青空。
ピカピカと光る太陽。
太陽の反射で眩しいくらいに輝く広い海。
軽い足取りで集合場所へ向かう。
今日は、久しぶりにファミリーに会える日だ。
プルルルルルルル プルルルルルルル
あっとから電話だ。
どうしたんだろうか。
__
at.兄
電話の相手は、あっとではなかった。
あっとの兄からだった。
嫌な予感がする。
at.兄
__
さっきまでキラキラと輝いていた空は、
黒く澱んでいた。
大雨が降る。
その雨は、とても冷たく感じた。
まるで、俺の心を表しているようだった。
病院へ向かうにつれ、心臓の動きが速くなる。
行くな。そう言われているようだった。
みんな、病院に向かっているらしい。
早く、あっとの様子を_。
少し開いた窓から、風が入る。
雨混じりの風が、あっとの綺麗な顔をなぞる。
風に靡き、揺れる髪。
やっぱり、整ってるな…。
そう思った。
あの、
とても申し上げにくいのですが…
どちら様でしょうか…?
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