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こさめ 過去編
こさめ
大きな声で笑顔でそう答えるこさめは眩しかった。音楽が大好きで、どんなに疲れていても歌を歌えば元気が出た。
カラオケでは毎回100点 音程もリズムもピッタリで 先生にも褒められる
、、、でも、そんなこさめをよく 思わない子が1人いた
クラスメイトのAくん なんでも1番ではないと気がすまなかった。テストもスポーツもなんでも1番
そのAくんが唯一勝てなかったのが 「歌」だった
Aくん
Aくん
何気ないように聞こえても、心にストンと突き刺さる言葉
Aくんの言葉は、 ある日から、毎日のように降ってきた
最初は気にしないようにしてた でも、だんだんと心が沈んで行った
こさめ
こさめ
歌う度に、胸が締め付けられる 誰かに聞かれるのが怖くなった。 ほんとは大好きなはずの歌が 少しずつ、こさめの中で 「痛み」になっていた
それでもいじめは止まらなかった 笑顔も声も一つ一つ壊れていく
こさめ
そう、心の中で何度も願った
そしてある日、ほんとに音が消えた
朝起きると、いつも聞こえるはずの 家の物音が何も聞こえなかった 母の声も、風の音も、歌も、、
耳が、、聞こえなくなっていた
病院で検査をしても、原因は見つからなかった。医師が言ったのは
医師
心のショックが原因で耳が聞こえなくなること
歌が好きだった 歌い手になりたかった でも、今はその音すら届かない
こさめは、 歌を、、、そして、夢を、、、 嫌いになってしまった
だけど、本当はまだ胸の奥にある 聞こえないままでも、 消えきらない"旋律"が こさめの中で静かに眠っている
それを、もう一度思い出させてくれる人が
こさめの傍に今はいる