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ハル

あれ…?

ハル

ここはどこ?

ハルの母

ハル!良かった…良かった…

ハル

え?

ハル

あれ…?私おつかいしてて…帰ろうとしてどうしたんだっけ?

ハルの母

ハル、あなた事故にあったのよ。

ハル

…?

お母さんから聞くと私はどうやら居眠りトラックにぶつかって大怪我したらしい。

そして、その運転手がすぐ逮捕されたことも。

ハル

そ、そうだったの?

私の記憶は視界が真っ白になってうっすら会話が聞こえてきてそこからの記憶はない。

ハルの母

良かった…

ハルの母

あなたがいなくなったら私、私、どうしたらいいかわからない…

ハル

大丈夫だよ!私今は元気だし!

ハルの母

そうね。私ばかり泣いてちゃいられないわね。一番つらいのはあなたなんだから。

ハル

ハル

だって今元気だし辛いことはなにもないよ?

そう言うとお母さんは泣き崩れてしまった。

ハルの母

ごめんねぇ。ごめんねぇ。

ハル

ちょっ!お母さん大丈夫!?

ハルの母

さっきあんなこと言ったのに…

ハル

大丈夫だよ。

ハル

何がどうなったのかはわからないけど私は今生きてるから大丈夫!

ハル

たくさん泣いていいよ?

ハルの母

ありがとう…ここだけ見るとハルがお母さんみたいね…。

ハル

ふふっ…そんなことないよ〜!

ハルの母

ふふっ…

ハルの母

あなたを見ると自然と笑みがこぼれてきまうわ。

ハル

ありがとう?

お母さんはそう言うと涙を拭いながら、私に抱きついてきた。

ハル

!?

ハルの母

あなたはきっとこれから辛いことがあるかもしれないけど頑張ってね。

なぜだかわからないけど、涙が頬を伝った。

ハル

うん

私はお母さんの言葉に反射的に頷いてしまった。

時計を見るともう午後八時を過ぎていた。

ハルの母

あら、もうこんな時間…

ハルの母

そろそろ帰らないと。

ハル

お母さん、帰るの?

ハルの母

そうよ。

ハルの母

また明日くるから大丈夫よ。

ハル

そっか!

ハルの母

じゃあまた明日ね。

ハル

うん!また明日ね!

ガラガラ

ピシャッ

ハル

私も寝ようかな〜

ハル

電気消そ。

ハル

おやすみなさい〜

パチッ

ハル

あれ?

ハル

ここは…?

謎の声

またあったな。

ハル

……あ…

昨日の夢の声だ。

体が動かない。

ハル

や、やだ……。

ハル

しゃべらないで……。

謎の声

残念だがそんなお願いを聞くほどこっちも優しくなくてね。

そして謎の声は…。

謎の声

お前のせいでユイは死んだ。

そんなふうに、まるでそれしか発せない機械のように繰り返し繰り返し喋り始めた。

ハル

あっ…

ハル

いや……っ

ハル

そんなのウソ…。

そして、昨日の夢のことがありハルは…

ハル

ウソ、そんなのウソ。

ハル

ウソ、そんなのウソ。

ハル

ねぇ、ウソって言ってよ。

ハル

ユイ。

ハル

ねぇ、ユイ。

ハル

どこにいるの?

ハル

会いたいよ。これが嘘だと証明して。

謎の声

……。

ハル

ねぇ、ユイっ!

その瞬間私の足元に穴ができた。

謎の声

ちっ。

そう言う謎の声と微かな

「あなたのすべて受け入れます。」

というか声が聞こえて、私の意識が途絶えた。

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