春告げる桜

目覚ましの音が部屋に鳴り響く

頭には高い目覚ましの音

ずきずきと痛む頭を抑えゆっくりと体を起こす

薬を探す左手

分かってる

飲み過ぎなこと

いけないことだって

もう 中毒になってる事なんて

分かりきってる

分かりきってる

でも このくらいしなきゃ

痛みなんて

辛さなんて

終わらないんだよ

誰にも分かりはしないこの痛み

助けて欲しい俺は

SOSなんて出せる勇気なんてないよ

完全に信用できるのは俺だけなんだから

痛さを紛らわそうとどれほどの手を尽くしても

結局薬しかない

からりと瓶の中の薬が音をたてる

水と共に何粒か流し込む

慣れた味

慣れてはいけないものなんだろうけど

最近 効果が薄れてきている気がする

ただ 心を落ち着けるための

精神安定剤と化している

過ぎる時間

前に戻りたかった

素直に笑えるあの時間が恋しい

痛みが酷くて笑えない日もある

ただ減る余命は

俺の精神を蝕んでゆく