気になるあの人の心の声

それから数日、未だにきんときの 心の声は聞き取りずらい日が続いた

そしてもうひとつ、

あまりにも心の声がうるさいため、 俺は赤いヘッドホンを つけるようになった

全く聞こえない訳では無いが、 音量が小さくなるため とてもありがたい

音楽でも聞いてしまおうかと 思った瞬間、肩をトントンと叩かれた

振り返ってみると

やっべ、なに説明すればいいか 考えてねー…

似合ってるって思ってくれてるのか…

嬉しいな…

顔の火照りが 一向におさまんない…

こんなんで喜ぶとか 俺ってちょろいのか!?

今は授業に集中するため、 顔をバシッと叩いた

やらかした〜…

みんながいる前で…

恥ずかしさのあまり 聞き取れなかったが、 確かきんときは心の中で 何かを言っていたような気がした

げ、俺の嫌いな球技じゃん…

一気にやる気失せたわ〜…

こいつまじでなんて 言ってんのかわかんね〜…

もうちょっと聞き取りやすく なんないのかな…

あの子?

彼の視線を見ると クラスで美人と 噂されている人が目に映った

あぁ…聞かなければ良かった

せっかく声が聞こえたと思ったのに あの人のことかよ…

あ、俺もしかしているの迷惑?

あの人のところに行きたいってこと?

やばい、色んなこと考えすぎて 頭痛くなってきた

もうこの際、ここから 離れた方がいいよね…

俺は早くその場を後にして 校内に入った

え、俺失恋したってこと?

いや、でもあの人のことが 好きとは限らないし…

でも、完全にあの人しか目に 入ってなかったよなぁ…

やばい、結構いたいかも…

保健室、、どこだっけ…

その瞬間、俺は意識を失ってしまった

えーと、確か保健室に 行くところだったような…

なんか色んな人に 迷惑かけちゃってんな~…

もう1回きんときのこと忘れて 明日は休むか〜

再び俺は眠りについた