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それから少しして
妃蘭
いっぱい買っちゃった！
凪沙
そんなにお菓子食べたら太るよ
妃蘭
それでも凪沙は愛してくれるでしょ？
凪沙
そうだけどぉ
狂おしいほどの幸せな日々
それは、今、壊れた。
妃蘭
あ、青になった
凪沙
行こっか
ｷｨｨｨｨ!!
凪沙
妃蘭！危ないｯ！
ﾄﾞﾝｯ!!
妃蘭
え、凪沙！
ﾄﾞﾝｯｯ!!...ｷﾞｨｨ （当たってゆっくり止まった）
妃蘭
え、凪沙？
凪沙は頭から血を出し倒れていた
妃蘭
ねぇ、凪沙
妃蘭
目を覚ましてよ！
凪沙
ｯ...愛してる（ﾎﾞｿｯ）
妃蘭
凪沙ｯ！なんで今ｯ
いや、最後だからだ
妃蘭
そんなこと言わないでよｯ
最後だから言ったんだ
妃蘭
凪沙ぁ、（泣）
今までにないほどの愛おしい
“愛してる”を。
車掌
すいませんｯお怪我は、？
妃蘭
お怪我？
妃蘭
怪我どころじゃない
車掌
え、
妃蘭
凪沙がｯﾀﾋんだわよ！
車掌
ｯ!!それはｯ申し訳ｯ
妃蘭
謝る前に警察と救急車呼べよ
車掌
ﾊｲｯ!
ﾋﾟｰﾎﾟｰﾋﾟｰﾎﾟｰ
救急隊員
──。
車掌
──────。
警察
──────────。
妃蘭
...凪沙
あとから分かったことは。
遅延していて急いでいた
ブレーキが機能しなかった
この2つを踏まえての事故だという
妃蘭
どうしよう。
妃蘭
もうｯ私は、帰る場所がないよ
妃蘭
誰か私の存在を認めてよ
妃蘭
居ていいって言ってよ
ねぇ凪沙
この頃から承認欲求の現れが始まった
その時誰かに救われたんだ
ねぇ、居場所が欲しい？
妃蘭
うん。
じゃぁ、俺のとこに来なよ
妃蘭
え、？
万次郎
俺、佐野万次郎。
妃蘭
灰谷妃蘭
万次郎
蘭と竜胆の妹？
妃蘭
うん。
万次郎
そうか、
妃蘭
ねぇ私が居ることを認めてくれるの？
万次郎
もちろん
万次郎
こっちとってもお前は必要な人間だ
妃蘭
そっかァ良かった、
妃蘭
大切な人が消えたから
妃蘭
私も消えたかった
万次郎
そんなこと、言わないで？
妃蘭
うん、でもｯ
万次郎
大丈夫だよ
ｷﾞｭｯ
妃蘭
ｯ!!
ねぇ凪沙
少しの間この人に溺れるね
妃蘭
...ごめん凪沙
万次郎
...妃蘭
妃蘭
いつの間にか寝てた。
妃蘭
昔の夢、？
妃蘭
凪沙ｯ
万次郎
妃蘭、見て？
妃蘭
ん？
万次郎
お仕置が必要だから
万次郎
買っちゃった
妃蘭
何、それ...
万次郎
拘束するやつ
妃蘭
やだ、怖いよ！
万次郎
蘭に犯されたでしょ？
妃蘭
何で私だけｯ
万次郎
蘭にもそれ相応の罰は与えたよ？
妃蘭
なんでも言うこと聞くから
妃蘭
難しい任務もこなすから
万次郎
なんでもかぁ
万次郎
じゃぁ、
俺を見てよ
妃蘭
え、
万次郎
俺に溺れてよ
万次郎
俺だけを必要としてよ
万次郎
凪沙を忘れなくていい
万次郎
でも、今だけは俺を見てよ
妃蘭
うん。
私が見てる万次郎はいつも強かった
凛々しくて、冷徹で
愛想なんてなくて
でも、今日は弱い。
妃蘭
うん。分かったよ。
万次郎
ありがとう妃蘭
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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