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コメント
1件
私の職場には、怖い人がいます
いや、正確にはいました
特に顔に特徴があるわけでもない
一見普通のサラリーマン、Hさんが…
K(自分)
H
H
社員
H
H
そういって、Hさんは私に手を振りながら、課長の元へ向かっていた
K(自分)
社員
K(自分)
社員
社員
社員
K(自分)
社員
K(自分)
社員
社員
K(自分)
Hさんと関わっていると、しばしばこう言う事がある
新人の私にとって、それが何故なのかこの頃は疑問だった
やっと仕事にも慣れ、かなり上の立場になってきた時に、その理由を知った
Hさんは、必要な報告を一切上げないのだ
仕事の進行等や、他社、取引先等からの請求書まで全て
Hさんに流れてきた情報は、全てHさんで止まってしまう
当然、社長・課長、上司は大激怒
だが、あんなに長々と叱られているにも関わらず
当の本人は反省の余地もなく、「ごめんなさい」の連呼
そして、また同じ誤ちをおかす。それの繰り返しだった
そして、ある日の朝の事
その日は、酷く具合が悪かった
頭がクラクラするし、腹痛もする
だが、熱とかそういう辛さでもなく、喉も痛くない
一応熱も測ってみたのだが、平熱で風邪ではなさそうだった
「生理か?」とも思ったが、特に生理が来たわけではなかった
なんなんだこの辛さはと思いつつも、とりあえず病院に行ってみようと思い
会社に連絡をした
K(自分)
通話
00:00
社長
K(自分)
社長
K(自分)
K(自分)
社長
K(自分)
社長
社長
K(自分)
そういって、電話を切った
その後、行きつけの病院に行ってみたのだが特に異常は見つからず
だが会社に行こうとすると、背筋が凍るような悪寒を感じた
まるで、体が会社に行くのを嫌がっているようだ
ここで、やっと気づいた
この辛さは、昔味わった事がある
前に住んでいた家は、すごく小さいが、住み心地がいい
私の家族は、私、母、父、兄という4人家族だった
ある日、母に頼まれ物置の古いミシンを取ってくるようにした
そして、物置に入ろうとした時、今日のような体調に急変したのだ
同時に、背筋に冷たい何かが走った
何だと思ったが、後で母に言えばいいかと思い物置を開けると、そこには
兄が首吊り自殺をしていた
私は叫び狂い、それ以来物置が怖くなってしまったくらいだ
昔の出来事を思い出した私は、
会社で、何か起こってるのではないか
と思い、会社に急いで向かった
会社は、想像以上に酷い状態だった
みんな電話対応に追われていて、どの人も険しい顔をしていたのだ
K(自分)
社員
社員
社員
K(自分)
社員
社員
社員
社員
昨日
N
N
N
N
H
H
N
N
H
H
N
N
N
H
N
N
H
H
H
H
N
H
N
H
H
N
H
H
N
H
N
H
それから、HとNの殺人計画の内容がびっしり綴られていた
殺人する日は…今日
殺人する場所は…この会社、、、
しかも、一番怖かったは…
この殺人の罪を、私達…いや「私」に押し付けようとしたんだと言う事
私はこの前Hの家に行ったのだが
Hの奥さんと大喧嘩してしまったのだ
決して、これだけで殺人理由になるわけがない
それにも関わらず、私に押し付けようとした事が、すごく怖かった
この後にも、Hさんの様々な事が発覚した
まず、億近くの借金を抱えていた事、しかも、それは誰も知らない事
次に、別れた奥さんがいる事
その奥さんとの間に子供がいたのだが、その子はHさんが預かった事
だから、今の奥さんと子供は血が繋がっていない事
それにも関わらず、浮気相手Nは妊娠していた事
もちろんHの子を。
私は、もうHさんのことが怖くてたまらなかった
そして、最後のもう一つ
HさんとNさんのチャットの履歴を見ていると、
HさんとNさんの写真を見つけたのだが
その写真のHさんの後ろに、男性の幽霊が写っていたのだ
しかも、その男性の手にはナイフが握られていた
私はある事を思い出した
この前Hさんの家に行った時、奥さんの部屋に、Hさんとは全く違う男性の
写真が飾られていた
しかもその男性の目元は、油性ペンでグチャグチャにされていた
その男性のありとあらゆる全てが、写真の男性に似ていたのだ
ちなみに今の奥さんとも不倫の関係で付き合い始めたらしく
今の奥さんの旦那さんは
行方不明になっているそうだ