うちよそ

梛蜘くんの参加型に出している鈴玉の過去です

結構重いしキツイ表現もあるので自衛お願いします

暗くて狭くてじっとりとした煙草の煙の香りが染み付いた部屋

そこが鈴玉にとっての世界

いつのか分からないパンにはハエが集ってたけど 音と見た目さえ気にしなければ大丈夫

タバコの吸殻が灰皿から溢れてたけど 火が消えてれば大丈夫

足の踏み場がないくらいゴミや物が散らばって

たまに足裏に何かが刺さって血が出たけど 絆創膏かタオルで血を止めれば大丈夫

知らないおっさんが代わる代わるに鈴玉の服を脱がせたけど 暴れたりしなければちょっと痛いけど大丈夫

妈妈が髪を引っ張ってくるけど お風呂の中で息を止めてから外に出されて 大人しくしてれば大丈夫

爸爸がイライラしているけど 5回蹴られて8回殴られて タバコお押し付けられるまで待てば大丈夫

時々帰ってくる妈妈と爸爸がお布団にいる時は 押し入れの中で貰ったパンを食べて静かにしてれば大丈夫

大丈夫

大丈夫

そうしてれば

何も怖くない

何も気にしなくていい

大丈夫

大丈夫

そうしてれば

鈴玉の世界は壊れないでいてくれる

けどいつの日か

世界が

半分こになった

別に怖くも何ともなかった

どうせ右目が残ってるし

見えなくても聴こえるし

鈴玉は鼻が良いし

片っぽだけになってもいいもん

タバコを腕に付けられたり

髪をひっぱられてお風呂に顔を押し付けられたり

押し入れに閉じ込められたり

殴られたり

カビが生えたようなパンを食べたり

妈妈と爸爸が怒ってる時の方が

怖かったから

大丈夫

大丈夫

今日もまだ

痛くない