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主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主
きんとき
俺がそういうと彼はびっくりした顔で
じっと俺を見ていた
揺れる青い瞳は何かを訴えているようで
何か怖がっているようで
少し心臓が痛くなる
兄は昔から
考えてること自体はわからないけど
感情表現はわかりやすい方だったと思う
自分で音をあげて、言ってくれるから
顔の表情で大体困ってるとか悲しいとか嬉しいとか
でも、たまにわからない時があって
今もそう
顔には出すけど
何かあっても誰かと関係すると絶対に言わない
そう思うとよくあったのかもしれない
俺は目を細めて思い出す
何かの話題に触れた時、悲しそうな何か隠してそうな顔をする事
何か問題があったりすると、困ったような不安そうな顔をする事
そんな顔をしていても、兄は絶対に言わない
何かを守るように
硬く口を結んで
あ…ぶるっくの癖だ、そう思った
何かあったり困ったりすると手をいじりながら口を結ぶ
嬉しいこととか楽しいことがあると動きがリズミカルに
悲しい時は今にも泣きそうな顔でただ俺の頭を撫でてた
寂しい時は何も言わないけどチラッと人を見て何かする
きりやんの時は主に料理の手伝いして満足する
スマイルの時は一緒に読書して寝落ちしてる
シャケの時はゲームして負けると駄々こねる
Nakamuの時はカフェ巡りをして写真を撮る
俺の時は………
とにかく俺の髪をいじっていた気がする
俺の髪型が気に入ってるらしい、ずっと言い続けている
俺は黒い髪でストレート
ぶるっくは茶色い髪でふわっとしたくせっ毛
憧れらしいが俺的には兄の髪が気に入ってるのでそのままがいい
とにかく寂しいと誰かと一緒にいることが多かった
他には……
考え事があるとふわふわした髪をいじり、んーっと唸る
照れると頬を染め、人差し指で少しかいて口を綻ばせる
彼の表情を知ってることが多くて
あぁ…そんなに彼を見ていたんだ、
そう自覚する
優しく明るい、その場にいる人全員を笑顔にできる兄
静かに大人しく、兄を追いただ見ていることしかしない弟
正反対で似つかない存在
妬んだ事もあったけど
それよりも好き、という感情が大きくて
きんとき
きんとき
俺の口から出た言葉はそうだった
兄は
黙りこくって、難しい表情して
目は少し泣きそうになっていて
そう、聞くしかなかった
俺と話したくなくなった…?
しつこいやつだと思われた?
めんどくさい、邪魔くさい
そう思った…?
俺の脳に横切る言葉は全て嫌なものばかり
だけど
ずっと見てきた彼の知らない所を知りたい
俺だけがそんな彼を知っていたい
優しい顔じゃなくて怒ってる顔も
彼の隠す顔もその意味も
兄が俺のことを嫌いでも
俺は兄が好きだから
Broooock
きんときが聞いてる
僕に
でも何故か言葉が出なくて何も声を掛けてあげれなくて
ただ、平常心を保つのに精一杯だった
きんときが抱きついてる
僕が抱きついたら絶対何か言ってくるのに
自分から抱きついてくれてるんだもん
どうしよう………
僕は考える
言ったら離れちゃうし今はもう少しこの状態でいたい
けどこのままだときんときが心配しちゃうしなぁ
ん〜……
Broooock
僕がそう言うと彼は嬉しそうな顔をするけれど
どこか納得してない顔もある
弟、として
きんときは僕に懐いてくれてるんだよね
心配してくれてるんだよね
例え___________。
きんときはずっと信じて、今ここにいる
演技をしてもきんときにはわかってしまうらしい
別に言ってもいい気がするんだけどね
きりやんに怒られちゃうし
ちょっと探りを入れてからにしよ…
Broooock
僕がそう聞くと彼はわかりやすく反応した
戸惑いの表情を見せつつきんときは
小さな口を開いて言った
きんとき
さすが
Broooock
きんとき
Broooock
Broooock
Broooock
僕の好きなことを唯一前から知ってる子
将来は確かに隠してきたけど、好きな事がバレてるし
きんときも大体予想ついてる気がする
彼は黙って頷いてくれて
僕は頬を綻ばせて口を開く
Broooock
Broooock
きんとき
Broooock
Broooock
きんとき
Broooock
友達で演劇をやってる子がいて
その子から頼まれたのがこの脚本だった
別に物語を書くこと自体、嫌いではなかったし
友達が脚本で悩んでいる時、何回か案とか出したりしてたから
それで、やってみない?と言われたから書いてるだけ
Broooock
書いているのは恋愛もの
何が足りないかぐらい、わかっている
だから
自分の事を少しでも誰かに知ってもらう、という事が僕には必要
そしてその誰か、が
きんときだってこと
Broooock
Broooock
Broooock
Broooock
僕はきんときに脚本を渡して
『読んでみて』
そう言う
僕の思いと想いをこの脚本に詰め込んだから
少しでも意識して欲しいから
主
主
主
主
主
主
主
主
主
主