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暇なつ 視点

Hima

ここはどこだ....?

気づいたら真っ暗で何も見えない、

閉じ込められてるように圧迫感がある

Hima

いるま....?

隣で寝ていたいるまの姿はどこにもない

....ねがい....

Hima

ッ!?

Hima

誰だッ!?

微かに聞こえる女性の声

首を絞められてるような

苦しそうな声

....なつ...

お願い....

Hima

....?

? ? ?

Hima

ッ?

Hima

い、家?

なつ....

Hima

ッお、お母さん....

先程の声は

俺の大嫌いなお母さんだった

ねぇ、なつ

Hima

な、なに....(震

殺して....お願い...ポロポロ

あなたは私の息子なんだから....

私のお願い聞いてくれるわよね....?

Hima

........

....なつ、聞いてるの

言葉に出来なかった

したくなかった

耳が腐るほど聞いたお願いなんて

もう聞きたくない

....いるま....

いるま....ポロポロ

あぁ....俺、

もう限界なんだな

いるまはどこ....

いるまに抱きしめてほしい

その優しい声で安心させてほしい

ただ、そばにいて欲しい

助けて

いるま....ポロポロ

いるまッ!!

Hima

バッッ(起

Hima

ハァッはぁっ ポロ

薄暗い部屋に、かすかな朝の光が差し込む。

どうやら夢から覚めたようだが

胸の奥にまだお母さんの声がこびりついてる

隣にいるはずのいるまの姿はない。 視界に広がるのは、空っぽの布団だけ。

不意に胸が締めつけられ、俺の目から涙が溢れた。

Hima

....やだ....ポロポロ

声にならない声が漏れる

どこにも居場所がなかったあの日と同じ孤独が、瞬時に戻ってきた。

Hima

グスッ いるま.... 泣

その時、廊下を走る足音が響く。

ドアが勢いよく開かれ、いるまが飛び込んできた。

Illma

おいっ! どうした!?

息を切らしながら駆け寄り、俺の肩を抱く。

俺は泣きながら首を振る

Hima

夢....みて....いるまが...ポロポロ

途切れ途切れの声

いるまは言葉もなくただ俺の頭を胸に引き寄せる。

Illma

ここにいる。大丈夫だ、

Illma

俺はここにいる

その腕の温かさに、震えが少しずつおさまっていった。

少し落ち着いた頃

俺はいるまの胸に顔を押しつけたまま、小さな声でつぶやいた。

Hima

....夢だったのに。まだ、耳から離れないんだ....

Illma

夢?

いるまが問い返すと、俺は躊躇うように唇を噛んで、それでも言葉を続けた。

Hima

…母さんが、ずっと言ってた、「お願い、殺して」って……

いるまの手がわずかに止まる

だけど、すぐにまた優しく背中を撫でる。

Illma

....そんなこと、言われ続けてたのか

俺は答えず、肩を震わせながら絞り出す。

Hima

俺、もう……どうすればよかったのかわかんなくて……

声は途切れ途切れで、涙に溶けていった。

いるまはただ強く抱きしめてくれた

Illma

言わなくていい。無理に話さなくていい。

Illma

ただ……もう一人で抱えんな。

Illma

俺がいるから

その言葉に、俺は少しだけ顔を上げ、涙でにじんだ視界の中でいるまの瞳を見た。

そこには、自分が今まで知らなかった、確かな温かさがあった。

いるまは布団の端に腰を下ろし、

なつを見つめながら口を開いた。

Illma

....なつ、学校行けそうか....?

なつは一瞬、びくりと肩を揺らした。

視線は布団の中で、声も小さい。

Hima

……行きたくない。

Hima

でも……行かなきゃって。

Hima

逃げてばっかじゃ……余計に怖くなるから....

その言葉にいるまは少しだけ笑って、なつの頭をぽんと叩いた。

Illma

....笑、そうか

Illma

勇気あるじゃん、お前

なつはその言葉に戸惑ったように目を上げる。

Hima

....勇気なんて、ないよ

Hima

でも、いるまがいるから....

Hima

ちょっと....行ける気がしただけ

いるまは息をのんで、それから真っ直ぐになつを見つめ返した。

Illma

それで十分だ。俺が隣にいる。

なつの胸に、ほんの少しだけ温かい光が灯った。

怖さは消えていない。

でも、その光を頼りに、また一歩だけ前に進めそうだと思えた。

𝙉𝙚𝙭𝙩 ︎ ⇝ 100

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