蒼
桃
本編スタート!
蒼side
グサッッ……
それは一瞬の出来事だった
刃物が刺される音
額から落ちる汗
床に滴る赤い血
男の荒い息
そして、
目の前で静かに揺れる桃色の髪
蒼
え………?
状況を理解するのに時間がかかった
蒼
嘘…でしょ……?
それほどまでに目の前の光景は残酷で
出来ることならこの現実を 受け入れたくなかった
蒼
桃……先輩…?
男はゆっくりとナイフを抜く
桃
ッッッ……!!!!!!
すると桃先輩はお腹の傷部を 自身の手で押さえる
明らかに足元がふらついている
きっと立っているのも精一杯だろう
桃先輩の血が床に滴り落ちる音だけが 無情にも鳴り響く
日菜の父
っ!……お前…
日菜の父
なんの真似だ……!?
男は明らかに動揺している
桃
勝手に体が動いちゃって…ほんと…馬鹿だよなぁ…ww
そう言って桃先輩は いつものように笑う
蒼
ッッ…!!!
蒼
桃先輩っっ!!!
すると桃先輩は静かに僕の方を 振り向いた
桃
怪我……ないか?
蒼
はい……っでもそんなことよr
桃
なら良かった…お前が無事ならそれでいい…
桃先輩は僕の言葉を遮る
蒼
ッッ……先p
日菜の父
俺は知らねぇぞ………
日菜の父
俺は……!!!!
日菜の父
俺は何も悪くない!!!!
すると突然怖気付いたのか
男はナイフを持ったままどこかへ 逃げていってしまった
桃
くそっ…逃がしたか……
桃
…ッッッ!!!!
すると桃先輩は僕の方へ倒れ込んだ
蒼
ッッッ!?
ガシッ
僕は桃先輩の背中を支える
そして僕は桃先輩を支えたまま その場に座り込んだ
蒼
血が……止まらない…!
辺りは既に血の海になっていた
蒼
腹部大動脈が……!
蒼
くそっ…くそっ!!
僕は懸命に止血作業を行う
けど血は一向に止まる気配がなかった
桃
蒼……もういいよ
蒼
良くない!!!
蒼
きっとまだ助かる方法が…!
桃
もう…むりだ……
桃
自分が助からないことくらい……自分で分かる
そう言って桃先輩は僕の手を押さえた






