何かがおかしいと感じたのは多分、単なる直感だったと思う
嫌な予感?
虫の知らせ?
よくわからないが、何か違和感を感じた。
いつも通りの東卍の集会
しかし強い違和感は拭えず。ようやく気づいたのはアイツと話した時
騒がしいあの2人組がいない。というか、
マイキーと当たり前のように話すあいつは誰だ
そこにいるのはお前ではないだろう
そばに居たそいつに一言言って、境内を駆け抜けた
もう、ここに用はない
武道
重い瞼を持ち上げ、僅かに照らされた天井を見る。
自身の部屋の天井ではないそれを見て、あぁ、と思い出す
ここはオフィスビル低層階にある仮眠室。
組織として動き出すにあたって人数も増えてくる。
それに対してあてがったのがこの仮眠室。
武道
武道
組織の中にはまだこの周辺の自宅から来ているものが多数。
10階ほどのこのビルに全員が住めるほど広くなかったのだ。
そのため、このビルに残りたいヤツらのために仮眠室を作った。
どうにか、全員が住み込めるようにしなければサツに足がついてしまう
武道
ベッドから起き上がって、白髪混じりの金髪の髪をかきあげる。
そのとき、鉄の匂いがしたように感じた。
武道
初めて人を殺したあの日から約1週間。
この手にこびりつく鉄の匂いは、もう一生取れることは無いだろう
武道
色々な意味を込めて、深くため息をついた。
イザナ
イザナ
低層階から上へ上がって幹部が住む最上階へ
そこのロビーに彼はいた
武道
イザナ
呆れたように首を少し傾けて、それに合わせてピアスがカランと音をたてた
イザナ
武道
武道
武道
欠伸をこぼした
暗い廊下を進んで、部屋の前
ロックを解除して機械に手を置いて
武道
その手に褐色の手が被さった
イザナ
ロックが解除される前にその手に攫われて
ドアに手が押し付けられた
あぁ、自分よりも手が大きかったんだ
なんて思って、目の前の端正な顔を眺めてみる
イザナ
イザナ
イザナ
出会った頃のように、けれども少し柔らかく
不機嫌そうに顔を歪めた
武道
イザナ
アメジストのような目が俺を写す
死人が生き返ればきっとこんな顔だろうなと、そう思えるほど酷い顔をしていた
武道
返事をすれば眉間のしわが深くなった
武道
全部、壊れてしまっているから
イザナ
武道
もう一度あくびがこぼれる
溜まってる仕事を片付けなければ
数時間後には、会合と表の事業の進捗を聞いて、一虎と稀咲の情報も整理しなければ
やることは山ほどあるんだ、自分を気にしてなんていられない
イザナ
イザナ
武道
やだやだ、と暴れる子供が思い浮かんでしまって少し笑ってしまった
大事にされている自覚はある
俺はこいつらを地獄に落としているというのに
本当に、贅沢な人間だ
イザナ
イザナ
イザナ
これは、俺が折れないといけないやつだ
武道
武道
全てが終われば、こいつらから離れて…
なんて
どうやらこいつらには、お見通しらしい
仄暗い紫の目が細まって、握られた手がもっと強く圧迫された
イザナ
イザナ
あまりにも綺麗な顔で笑うから、思わず吹き出した
えー
3年ぶりですか……
あっ、と思い出してログインもできたので見てみたら『続きが見たい』とすごく言われており…
大変心苦しい気持ちで筆を取りました
何を考えて書いてたかも覚えていないですが、気が向いたらで、書こうと思います。
3年、お待たせしました…
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