童話パロ（潔愛され）

次の日も、また次の日も雪宮は帰ってこなかった。

もう俺の事嫌いになったのかな、

捨てられたのかな、？

いや、そんなはずない。

愛してるって、言ってくれたもん

お腹すいたけど、雪宮の分まだ残してるよ。

早く帰ってきて、

ﾋﾟﾝﾎﾟｰﾝ

ｶﾞﾁｬ

一瞬理解できなかった。けど、その答えはすぐ返ってきた

8年後

朝っぱらから看守が怒鳴ってきた

本当は出所したくない。

もしかしたら、本当に少ない確率だけど、

潔君にまたあってしまうかもしれないから

君に会った時、僕はどんな顔で、どんな言葉を紡げばいいのか僕はまだ分からない

でも、これ以上ここに迷惑になるわけには行かない、と僕は仕方なく重い足を引きずり外の空気に触れることにした

久しぶりの外は思ったよりも眩しく、くらい牢の中にいた僕は目を少し痛めた。

空気が新鮮で美味しい、

これが俗に言うシャバの空気なのか

僕に行き先なんてない。

だから、適当に、久しぶりの世界を歩き回っていた

けど、その行動を僕は後悔することになった

聞き覚えのある声。

僕の、よく知る声

僕は振り返ることができず、そのまま硬直してしまった。

その間にも後ろから余白もなく語りかけてくる声。

怖くて仕方がなかった

これはやばい、

そう思い僕は思わず逃げてしまった

久しぶりに会った少年は、すっかり変わってしまった

怖い、

逃げなきゃ

それだけ考えて僕はひたすらに逃げた

けど、努力も虚しく捕まってしまった

眠れる森の美女→ෆ1500